優秀な人材が辞める「3つの理由」とその流出を防ぐ為の3つの対策とは!?

『7.悩みごとを解決したい』のカテゴリの記事では、私自身がこれまで悩んできたこと、そして、『お問い合わせ』からいただいた「お悩みごと」に対して、

お悩みごと

「なぜ、悩んでしまうのか?」「どうすれば悩みが軽減されるのか?」「どうすれば悩みから解放されるのか?」

などについて、詳しく解説します。

ぜひ、あなたも日常生活や仕事で悩んでいる場合は『お問い合わせ』からご相談ください!

今回の「お悩みごと」は、

優秀な人材が辞めていく、、、

です。

ヤミシタ

労働人口がどんどん減少していく中で、また、経営環境が目まぐるしく移り変わっていく中で、いかに優秀な人材を確保して、社内に留めておけるか!?は企業にとって死活問題となります。今回は、優秀な人材が辞めていく3つの理由と対策について詳しく解説させて頂きます!

そもそも優秀な人材とは?

一口に優秀な人材と言っても、その定義は様々ですが、ここでは、

  • お客様に対する価値提供能力が高い人のこと
  • 決して、会社に従順で都合の良い人ではない

とします。

お客様に対する価値提供能力が高い人のこと

疑問

一口に「優秀な人材」と言っても、色んな人がいるけど、、、?

と思われたかもしれませんが、ここでは、

『5-10.短時間で成果を残す原則(9)周りを「デキる人」で固める』の記事でもご紹介させて頂いた通り

お客様に対する価値提供能力が高い人

のことを優秀な人材とします。

優秀な人材の特徴は下記の通りで、

価値提供能力の高い人とは?
  • お客様のお悩み、課題、ご要望を傾聴し、共感・理解できる!
  • お客様の望む理想の未来像を具体的に描くことができる!
  • お客様の達成したい目標と現状のギャップを正確に把握できる!
  • お客様の解決すべき問題=根本課題を突き詰めることができる!
  • お客様の根本課題に対する現実的な解決策を提示できる!
  • お客様と役割分担し、協力しながら課題解決を実行できる!
  • 必要に応じて経営層や現場のメンバーに対する説得ができる!
  • 困難な課題に直面しても粘り強く試行錯誤しながら解決できる!
  • 急な計画変更に対しても、柔軟に対応しその時の最善を尽くせる!

など、お客様に対する価値提供能力が高いので、お客様に大きな満足を与えることができ、お客様から逆指名される(リピートをもらえる)ことがほとんどです。

そして、当然ですが、お客様から

お客様

ちゃんとお金払うから(多少高くても良いから)、次の仕事でも●●さん(価値提供能力の高い人)に依頼させて!!!

など、対価もきっちり頂くことができます。

ヤミシタ

お客様に対する価値提供能力が高い優秀な人材は、どの企業からも引く手あまたですので、もし、企業内にそのような人材がいれば、ずっと企業内に留まり、大活躍してもらえるようにしなければなりません!

決して、会社に従順で都合の良い人ではない

疑問

そんな優秀な人材なら、社内での評価も高いのでは?だから、簡単に手放す訳がないのでは!?

と思われたかもしれませんが、お客様に対する価値提供能力の高い人は、

価値提供能力の高い人の性質
  • 決して、会社に従順で都合の良い人ではない
  • お客様を第一に考え、むしろ、会社の方針に従わないことも多い!
  • お客様の為なら、会社の独自ルール(法律ではない)を逸脱する!

など、お客様に対する価値提供に徹底的にこだわるが故に、会社に従順で都合の良い人ではなく、

お客様の為に会社の常識をどんどん破壊していくブルドーザーのような人で、会社からするとコントロールするのが難しい人とも言えます。

部下をコントロールしたい(マイクロマネジメントしたい)役職者とは、

上長

なんで会社の方針に従わへんねん!?会社の方針や独自ルール(法律ではない)は絶対や!!何回言ったら分かるねん!!

など、水と油の関係なので、社内での評価は低いことも多いです、、、。

ヤミシタ

私は、お客様からの評価はむちゃくちゃ高いけど、社内での評価はびっくりするぐらい低い価値提供能力の高い優秀な人材が辞めていくのを多く見てきましたが、本当に勿体なく企業にとって大きな損失と言えます。

なぜ、優秀な人材が辞めてしまうのか?

会社を辞める理由は人それぞれですが、優秀な人材が辞めてしまう主な理由は、

  • 自分のやりたいことと合致しない
  • 自分の裁量権が全然ない、、、
  • 自身の成長を感じられない、、、

からとなります。

自分のやりたいことと合致しない

お客様に対する価値提供能力が高い優秀な人のやりたいことは、

価値提供能力の高い人の願望
  • お客様を、お客様の望む理想の未来へ導くこと
  • お客様の理想の未来実現を阻む根本課題を解決すること
  • お客様の目標達成に貢献し、最高に満足して頂くこと

などで、これらの願望を阻害される時に、会社に対して強く反発します。

特に、多くの会社では、対外的には

多くの会社で掲げられる理念や価値観
  • 私たちは、お客様を第一で考えます!
  • 私たちは、お客様の未来の為にイノベーションを起こします!
  • 私たちは、従業員の自主性や多様性を尊重します!

などと言っている一方で、対内的には、

上長

このままでは、今期の数字が達成できへん!!どうすんねん!?誰に何を売って数字を達成する?具体的プランは?とにかく、会社のオススメを売ってこい!!

など、自社・自部門の目先の数字を達成することが第一であり、現場のメンバーの自主性や多様性の尊重など微塵もないということもあり、

対外的に言っていることと対内的にやっていることが全く違う

ということも多々あります。

ヤミシタ

お客様に対する価値提供能力が高い優秀な人は、お客様を最高に満足させることができないとき、会社が言っていることとやっていることが異なるときに、強い不満を抱き、モチベーションも維持できず離職してしまいます、、、

自分の裁量権が全然ない、、、

お客様に対する価値提供能力が高い優秀な人ほど、

価値提供能力の高い人の特徴
  • お客様を理想の未来へ導くための大胆な発想ができる!
  • お客様の根本課題を解決するためにリスクを取って行動できる!
  • お客様の目標達成に向けて、自発的かつ能動的な行動ができる!

などの特徴がありますが、会社がその大胆さやリスク、自発的かつ能動的な行動が受け入れられない場合、

上長

そんな夢物語のような案は到底受け入れられない!!実現できる根拠は!?前例はあるの!?失敗したらどうするの?誰が責任取るの?状況を逐一報告して!

などの指摘が入り、自分のアイデアを実行できる権限が与えられません、、、。

そして、お客様に対する価値提供能力が高い人からすると明らかに

驚き

えっ、それ前回やってダメやった案やん!?(タイミングのせいや、前回の責任者のせいにして)もう一回やるの!?すでに他社がやり尽くしてるやん!?独自性はないの!?指示通りに行動しないと評価されない!?

など、自身の発想や行動が制限されることになります。

ヤミシタ

お客様に対する価値提供能力が高い人は、常にお客様を満足させるため、根本課題を解決するため、目標達成に貢献するために「何かできないか?何か良い手はないか?」考えており、それを実行できないとやる気を失ってしまいます。

自身の成長を感じられない、、、

また、お客様に対する価値提供能力が高い優秀な人ほど、

価値提供能力の高い人のモチベーション
  • 新しい業界や業種での仕事や未知への挑戦をしたい!
  • より規模が大きく、やりがいのあるプロジェクトをやり遂げたい!
  • 自分の知識や経験・スキルを伝承して、お客様に対する価値を最大化したい!

など、自分を成長させることをモチベーションの源泉としていますが、

お客様の価値提供能力は高くても、社内での評価が低い場合は、

上長

いやいや、会社の評価が低いのに何言ってんの!?新しい仕事・未知への挑戦、より大きなプロジェクトへの取り組み、知識や経験・スキルの伝承とかは、社内でそれ相応の地位を築いて(評価を得て)からやって!!

など、自身の能力を思う存分発揮できる立場や役割を与えらず、自分以外の人でもできるような仕事、何度もやっているような仕事を割り当てられ、成長を感じられずに、仕事や職場に対するモチベーションも低下していきます。

ヤミシタ

お客様に対する価値提供能力が高い人は、自分自身の現状に対する危機感(このままではいけない!気持ち)や向上心も強く、積極的に新しいこと・より困難なこと・教えることを切望しているので、その機会を与える必要があります!

どのように、優秀な人材の流出を防ぐと良いのか?

優秀な人材の流出を防ぐには、優秀な人材が辞めてしまう理由を一つ一つ潰すことが大切で

  • 会社の理念や価値観を伝えて、その通りにする!
  • 権限移譲して、大きな裁量権を与える!
  • 能力に相応しい立場や役割を割り当てる!

と良いです。

会社の理念や価値観を伝えて、その通りにする!

そもそも、優秀な人材を集める(この会社に入りたい!と思ってもらう)・やる気になってもらう(この会社の為に働きたい!と思ってもらうには、

『3-16.心をフロー状態に保つ考え方(12)人をコントロールしない』の記事でもご紹介させて頂いた

人をやる気にさせる三要素
  • 目的(purpose):自分だけではできない、大きな何かをやり遂げたい
  • 自主性(autonomy):自分のアイデアを試したい!自分で試行錯誤したい!
  • 成長(mastery):自分の好きなこと・得意なことを上達させたい!

という、人のやる気を引き出す三要素を満たしてあげることが必要不可欠です。

優秀な人材の流出を防ぐ前に、まずは、優秀な人材を集めないと話にならないので、

会社の理念や価値観(=目的:Purpose)を広く伝えて、優秀な人材に「この会社に入りたい!」

と思ってもらわなければいけません。

ここで、注意すべきことは、

現場と乖離している理念や価値観を広く伝えてはいけない!

ということです。

せっかく、優秀な人材が企業の理念や価値観に共感して入社してくれたのに、

悲痛な叫び

言ってることと、やってることが全然違うやん!?お客様第一じゃなくて、自社・自部門第一で、お客様満足主義じゃなくて、売上至上主義やん!!

など、事前に伝えていた理念や価値観と現場での実際にしている仕事が大きく乖離していると、すぐに人は離れてしまいます、、、。

疑問

何でそんな悲惨なことが起こるの? 

と不思議に思われたかもしれませんが、

それは格好の良い(周りのウケが良い・響きが良い)会社の理念や価値観だけが後付けされたからで、

スタートアップ企業のように、理念や価値観に基づいて組織が立ち上げられ、人事評価制度が作られた訳ではないからです。

お客様に対する価値提供能力が高い優秀な人材を集め、更にその流出を防ぐには、会社の理念や価値観に基づく最適な組織に再編成し、人事評価制度も作り直すぐらいの大改革が必要となります!

ヤミシタ

経営層や広報部門、広告宣伝・コンサルティング会社などだけで、会社の理念や価値観を後付けしてはいけません。現場の仕事と大きく乖離してしまいますし、優秀な人材が失望する原因となり、その流出を止められなくなります、、、

権限移譲して、大きな裁量権を与える!

お客様に対する価値提供能力が高い優秀な人材に対して、やる気を引き出す三要素の一つである自主性=autonomy を満たすには権限を委譲して、大きな裁量権を与えることが大切です。

そもそも、上司(マネージャー)の役割は、

マネージャーの役割
  • 組織および各メンバーに対する目的(存在意義)とゴールを明確にして伝える
  • 組織および各メンバーが目標を達成できるように支援する

ことであり、

マネージャーの役割ではない
  • 各メンバーを監視・コントロールする
  • 各メンバーの発想や行動を制限する

ことは、上司(マネージャー)のすべきことではありません。

各メンバーは、与えられた目的とゴールを達成するために、

各メンバー

さてさて、どうやって目標達成すると良いかな?過去の経験では、●●は上手くいったけど、▲▲はアカンかったな。じゃ、今回は●●+αを試してみよう!

など、自分のアイデアを試したり、試行錯誤しながらアイデアを改善していくことができ、

上司(マネージャー)は、各メンバーがアイデアを発想したり実践したりする過程で、

アドバイス

「そのアイデア良いね!更に、●●してみるのはどうかな!?」「なるほど、なかなか上手くいかないか、、、。じゃ、▲▲を試してみたらどうかな!?」

など、アイデアを発想するのを手伝ったり、一緒に試行錯誤しながらアイデアを改善して、目標達成をサポートすることが求められます。

ヤミシタ

上司(マネージャー)は、目的とゴールを完全に明確にして、それを各メンバーが腹落ちするように伝え、あとは、その目標達成を最大限にサポートするのが仕事であり、アイデアの発想や実践を妨げるようなことをしてはいけません!

能力に相応しい立場や役割を割り当てる!

お客様に対する価値提供能力が高い優秀な人材に対して、やる気を引き出す三要素の一つである成長=masteryを満たすには能力に相応しい立場や役割を割り当てることが大切です。

上司(マネージャー)のやるべきことは、

『6-15.プロジェクトを成功に導く秘訣(14)良さを最大限に引き出す!』の記事でもご紹介させて頂いた通り、

各メンバーの良さを最大限に引き出すことであり、そのためにも、

マネージャーのやるべきこと
  • 各メンバーが好きなこと・得意なことを見極める
  • 各メンバーの強みを発揮できるように仕事(立場や役割)を割り当てる

ことであり、

マネージャーのやるべきことではない
  • 各メンバーを従順にして、言うことを聞かせる
  • 到底達成できない理想の人物像を提示して、各メンバーの弱みを克服させる

ことは、上司(マネージャー)のやるべきことではありません。

上司(マネージャー)は、各メンバーが強みを最大限に発揮できるように

ヒアリング

「今までの仕事で、夢中で没頭できた仕事って何かな?」「今、一番チャレンジしてみたい仕事(立場や役割)はどんなことかな?」

など、各メンバーの好きなこと・得意なことを正確に知り、それらに基づいて仕事を割り当て、

各メンバーは、与えらえた仕事(立場や役割)の背景や意図を理解して、

各メンバー

よっしゃ!今回は思う存分自分の強みを発揮できる!!この仕事に夢中で没頭して、お客様に価値提供して、更に、組織の目標達成に貢献しよう!!

など、強みを思う存分に発揮しながら、仕事(立場や役割)に夢中で没頭して、お客様や組織に貢献することが理想の状態となります!

ヤミシタ

社内での評価とは無関係に、お客様に対する価値提供能力が高い優秀な人材には、その能力を思う存分発揮できるように仕事(立場や役割)を割り当てて、夢中で没頭しながら、お客様や組織に貢献してもらうことが重要です!

まとめ

  • 優秀な人材とは、お客様に対する価値提供能力が高い人のこと
  • 優秀な人材を集めて、その流出を防ぐには、人のやる気を引き出す三要素である目的(purpose)、自主性(autonomy)、成長(mastery)を満たすことが必要不可欠である
  • その為にも、会社の理念や価値観を広く伝えて、その通りにすること
  • 優秀な人材には、大きな裁量権、能力に相応しい仕事(立場や役割)を与えること

お客様に対する価値提供能力が高い優秀な人材をいかに集めて、いかにその能力を思う存分発揮してもらい、いかに長く在籍してもらえるか?は、企業の競争優位性に直結します。

目的(purpose)、自主性(autonomy)、成長(mastery)を満たすことで、優秀な人材のやる気を引き出し、夢中で没頭しながら、お客様や組織に貢献してもらい、

あなたの人生がより良いものになることを、心から願っています!

7.悩みごとを解決したい