『7.悩みごとを解決したい』のカテゴリの記事では、私自身がこれまで悩んできたこと、そして、『お問い合わせ』からいただいた「お悩みごと」に対して、
などについて、詳しく解説します。
ぜひ、あなたも日常生活や仕事で悩んでいる場合は『お問い合わせ』からご相談ください!
今回の「お悩みごと」は、
・相手に話が伝わらない、、、
です。
「相手に話が伝わらない、、、」ということは、コミュニケーションの質が低いということであり、意思疎通がうまくできていない状態では、仕事で成果を残すこと(更には、短時間で成果を残すこと)は困難なので、「なぜ、相手に話が伝わらないのか?」を理解して、改善することが大切です!
目次
なぜ、相手に話が伝わらないのか?
なぜ、相手に話が伝わらないのか?というと、
- 相手のことを理解していないから
- 相手の言葉で喋れていないから
- 自分の考えが整理されていないから
です。
相手のことを理解していないから
「相手に話が伝わらない、、、」最大の原因は、間違いなく、相手のことを理解していないからです。
「相手に話が伝わらない、、、」理由の中で、もう、圧倒的な一位であり、この問題さえ解決すれば、すべてはうまくいくと言っても過言ではありません!
そんなに言い切って、大丈夫なんかいな、、、?
と思われたかもしれませんが、
『6-20.プロジェクトを成功に導く秘訣(19)『7つの習慣』に従う』の記事でもご紹介した通り、
スティーブン・R・コヴィー氏が、著書『7つの習慣』で提唱する『7つの習慣』のうち、
- 理解してから理解される
ということが、相手に話を伝えるうえで一番重要なこととなります。
あなたが話を伝える相手は、
「この人は、自分のことをきちんと理解してくれている!!」「少なくとも、いつも話を真剣に聞いてくれて、理解しようとしてくれる!!」
などと感じて、自分のことを理解されない限り、あなたの話に興味や関心がない(興味や関心をもてない)ので、どれだけ熱心に、どれだけ言葉巧みに、話を伝えようとしても、
相手が「自分のことを理解してくれている」と感じて、あなたの話に興味や関心をもたない限り、相手に話が伝わりません、、、
あなたが話を伝えようとしている相手は、「自分のことを理解されない限り(理解されていると感じない限り)、あなた(の話)に興味や関心がない!」ということを肝に銘じて、伝えようとする前に、相手のことを知る必要があります!
相手の言葉で喋れていないから
「相手に話が伝わらない、、、」最大の原因は、相手のことを理解していないことであり、
そもそも、相手が自分のことを理解してくれていないと感じて、あなたの話に興味や関心がないことですが、相手のことを理解せずに、
- 相手が知りたいことではなく、自分が伝えたいことだけを喋ってしまう
- 相手が知っている言葉ではなく、自分が知っている言葉で喋ってしまう
と、更に、「相手に話が伝わらない、、、」状態が悪化していきます、、、
どれだけ熱意をもって、
「これが本当に重要なんです!」「その理由は、●●と▲▲と■■で、すでに効果が実証されているんです!」「とにかく、一度試してみてください!!」
などと、自分が伝えたいことを伝えても、相手が知りたいことでなければ意味がなく、
「ちょっと、説明が短かったですかね!?」「それが重要な理由を詳しく説明すると、××と★★(専門用語や横文字のオンパレード)なんです!!」
などと、自分が普段から当たり前に使っている言葉で丁寧に説明しても、相手が知らない(使っていない)言葉では、ほとんど伝わりません、、、
特に、ある業界で何年も働き、その業界外の相手に話を伝えようとする場合は、業界の専門用語や常識などをすべて捨てて、「相手は何も知らない」と考えて、幼い子供に伝えても分かるように相手の知っている言葉を使って喋ることが大切です!
自分の考えが整理されていないから
「相手に話が伝わらない、、、」のは、
- 相手のことを理解していない
- 相手の言葉で喋れていない
ことがほとんどすべての原因ですが、そもそも自分の考えが整理されていない状態で、相手に話を伝えようとしても、当然、相手に話は伝わりません、、、
「けど、急いで伝えたいとき(すぐに伝えなければならないとき)もあるやんか、、、」
と思われた場合は、相手に話をする前に、少しの時間で
『5-7.短時間で成果を残す原則(6)簡単で強力な論理思考を使う』の記事でもご紹介したのですが、
簡単で強力な論理思考である「Why・What・How」を使って、考えを整理すると良いです!
- Why:なぜ、話をするのか? 相手に話をする目的と達成したいことは何なのか?
- What:話をする目的とゴールを達成するためには、何を伝える必要があるのか?
- How:伝える必要があることを、どのような順番で、どんな手段で伝えるべきか?
というように、「Why・What・How」を抑えるだけでも、自分の考えが整理されて、相手に話が伝わり易くなります!
「Why・What・How」は、本当に様々な場面で使える優れものであり、自分の考えを整理して、相手に話を伝える際にも効果抜群なので、いつでもどんな場面でも「Why・What・How」を使って、すぐに自分の考えを整理すると良いです!
相手に話が伝わらないと、何がダメのか?
相手に話が伝わらないと、何がダメのか?というと、
- 相手が動いてくれない
- 相手も自分も損をする
のがダメです。
相手が動いてくれない
「相手に話が伝わらない、、、」ということは、相手があなたの話にまったく納得していないということであり、相手がまったく納得していない場合、相手が自発的に動いてくれることはないです。
『6-6.プロジェクトを成功に導く秘訣(5)意思決定の「納得感」を高める』の記事でもご紹介しているのですが、
人は、「納得感」を感じてこそ、自発的に動いてくれるものであり、モチベーションも維持・向上でき、協力的になれるものなので、
複数人で協力して取り組む仕事では、相手のことを理解して、自分の考えを整理し、相手の言葉で喋ることで、「納得感」が生まれるように、相手に話を伝えることが大切です!
「たまに、『納得感』とか関係なく、トップダウンで指示(施策)が降ってくることあるけど、、、」「周りの人も、全然、話の内容(真意)を理解してないし!」
と思われたかもしれませんが、
話の内容(真意)が伝わっておらず、「納得感」も得られていないような指示(施策)では、結局、モチベーションも維持できずに行動が続かず、何か分からないことや困難なことに直面したら、すぐに動くことを辞めてしまうので、ほとんど意味がありません。
現在は、環境の変化が激しく、「これさえすれば良い!」というような絶対的な正解もない時代なので、自発的に動いて正解を探していく必要があり、相手にも「納得感」が生まれるように話を伝えて、自発的に動いてもらうことが大切です!
相手も自分も損をする
「相手に話が伝わらない、、、」という状態を放置していると、相手にとっても、自分にとっても良いことがありません。
ある作業を依頼した場合でも
「これ、ちょっと意図した内容と違うから、申し訳ないけど、もう一回やって!」「どこかを修正するというよりは、最初からやり直した方が良いと思う、、、」
などの二度手間が発生したり、プロジェクトでも
「これじゃ、お客様の要望を満たしてないから、修正が必要やね、、、」「しかも、設計段階からの修正が必要やから、コストも納期も想定の範囲を超える」
などのコスト超過や納期遅延が発生したり、組織としても
「これは、組織の戦略と全然違う営業活動になってるわ!」「これでは、競合他社に勝てないし、勝てても薄利になって、売上(利益)目標も達成できへんわ!!」
など、組織としての目標も達成できない状況に陥ってしまいます、、、
コミュニケーションの質が低く、意思疎通がうまくできていない状態では、何事もうまくいかず、誰もが損をするので、相手を理解することから始めて、相手に話(真意)を正確に伝えて、共通認識をもってお互いに協力することが大切です!
どのように、相手に話を伝えると良いのか?
どのように、相手に話を伝えると良いのか?というと、
- 自分のことは100%度外視して、相手の話を聞く
- 相手を理解したうえで、相手の頭の中を想像して喋る
- 相手に「どうして欲しいか?」まで考えてから伝える
と良いです。
自分のことは100%度外視して、相手の話を聞く
「相手に話が伝わらない、、、」という状態を改善して、相手に自分の話(真意)を正確に伝えるには、何よりもまず、
・自分のことは100%度外視して、相手の話を聞く
ことから始めると良いです!
「自分の話を聞いて欲しいから、とりあえず、相手の話を聞いておこう!」「あぁ、相手の話早く終わらへんかな、、、」「もう、自分の話をしたくてたまらん! 相手の話を途中で遮って、自分の話をしちゃおうかな!?」
などの、「とにかく、自分の話を聞いて欲しい!」という下心を100%捨てて、誠実な興味と関心をもって、100%集中して相手の話を聞いて、相手を理解することが大切です。
「あっ、この人、全然、真剣に話を聞いてくれへんな、、、」「なんか、返答もイマイチやし、聞いている態度も上の空やし!」「結局、自分の話をしたいだけやん! 当然、こっちの話を聞いてくれないなら、そっちの話も興味ないけど!!」
などと、下心を見透かされた瞬間に、相手はあなた(の話)への興味や関心を無くしてしまうので、「下心はすぐにバレるもの」と心得ておき、全身全霊で相手の話を聞く必要があります。
「これだけ相手の話を聞いてるのに、なんで、全然、相手に自分の話(真意)が伝わらへんのやろ!?」
と感じた場合は、「まだまだ下心を捨てきれていない、、、」と考えた方が良いです(笑)
「相手がどう感じるか?」「相手が自分のことを理解されたと感じるか?」がすべてなので、自分がどれだけ「下心を捨てた!」と考えていても意味がなく、それが相手に伝わるまで真剣に話を聞き、相手を理解しようとし続けることが大切です!
相手を理解したうえで、相手の頭の中を想像して喋る
相手から「自分のことを理解してくれている!」と感じてもらえるまで、真剣に話を聞いて、相手のことを理解できたら、次は、
・相手が知っている言葉を使って、相手の頭の中を想像しながら喋る
と良いです。
相手の頭の中を想像して喋るって、具体的にどういうこと、、、?
と思われたかもしれませんが、
相手の頭の中を想像して喋るとは、
- 相手が、自分の話の内容に対して、何を考えているのか?
- 相手は、自分の話の内容(真意)を、理解できているのか?
- 相手の感情は、どのように動いているか? そもそも興味や関心を持っているか?
などを、相手の表情や言動から察知して、相手の頭の中で生じている疑問や気持ちを汲み取って、相手の疑問を解消して、相手に「おぉ、なるほど!」「よし、分かった!」という「納得感」をもってもらえるように自分の話を伝えることです。
相手の頭の中を想像して喋ることで、
- 相手のすべての疑問を紐解いていくこと
- 相手の不安や恐れをすべて取り除いてあげること
が大切で、すべての疑問を紐解き、すべての不安や恐れを解消できるまで、何度でも相手の話を聞き、何度でも使う言葉や説明の仕方を変えて、相手に心から納得してもらうことが重要です!
「6回伝えて、ようやく6割伝わる」と言われているぐらい、相手に自分の話(真意)を伝えるのは難しいことなので、そもそものコミュニケーション回数を増やし、根気強く、少しずつでも着実に、お互いの理解を深めていくと良いです!
相手に「どうして欲しいか?」まで考えてから伝える
相手の話を真剣に聞いて、相手を理解したうえで、相手の頭の中(疑問や感情)を想像して喋ることで、相手に自分の話(真意)が伝わり易くなりますが、更に、話をする前に
・相手に「どうして欲しいか?」まで考えてから伝える
とより良いです!
「相手に話が伝わらない、、、」場合には、この「どうして欲しいか?」が欠けていることが多く、たとえば、誰かに仕事の依頼を受けた場合に
私は今、複数の仕事を掛け持ちしていて、どの案件も今月が納期になっています!
などと、事実だけを伝えても、それを聞いた側は、心の中で
(だから、何? 今月納期の仕事が多いから、今は仕事を受けられないってこと? じゃ、いつやったら良いの? 何か仕事を受けられる条件とかあるのかな、、、?)
など、疑問が次々に浮かび、どうして良いかが分かりません、、、
『5-7.短時間で成果を残す原則(6)簡単で強力な論理思考を使う』の記事でもご紹介している
簡単で強力な論理思考の2つ目である「Who・What・How」を用いて、
- Who(誰に):この場合では、仕事を依頼してくれた人に
- What(何を伝えて):今月納期の仕事が多く、繁忙期であることを伝えて
- How(どうして欲しいのか?):来月まで仕事の依頼を待って欲しい
というように、事実+意見(相手に「どうして欲しいのか?」)を伝えることが大切です!
そんなん、(今月は繁忙期という)事実から(来月まで待って欲しいことを)察してくれへんの!?
と思われたかもしれませんが、
事実の解釈の仕方は無限にある(人それぞれである)ので、ある人は、
「今月繁忙期やと言われても、こっちも急ぎでやって欲しい仕事やし、人員を補強したらやってくれんのかな?」「もしくは、依頼する仕事の範囲を絞ればやってくれるかな?」
などと解釈して、条件をつけてでも仕事を依頼してくる人もいれば、別な人は、
「あぁ、今月繁忙期なら、仕事の依頼を受けてくれへんな、、、」「今月末が納期と言っても、納品後のフォローや不具合改修もあるやろうし、次依頼できるのは、再来月かな、、、。それじゃ、別な人に依頼するしかないな、、、」
などと解釈して、すぐに仕事の依頼を諦めて、別な人を探す人もいます。
話を伝える側から、相手に「どうして欲しいか?」まできっちり伝えなければ、相手に真意が伝わることも、相手がこちらからの意図通りに動いてくれることもないので、
誰かに話をする際は、事前に「誰に、何を伝えて、どうして欲しいのか?」まで考えてから伝えると良いです!
日本人は自分の意見を言うのが苦手な傾向が強く、特に、ハッキリと「No」を言うのが苦手なので、たとえ、断らなければいけないことに心苦しさを感じたとしても、ハッキリと相手に「どうして欲しいのか?」まで伝えることが大切です!
まとめ
- 「相手に話が伝わらない、、、」最大の原因は、相手のことを理解していないこと
- 相手は、自分のことを理解されない限り、あなた(の話)に興味や関心がないこと
- 相手の話を真剣に聞いて、相手を理解したうえで、相手の頭の中(疑問や感情)を想像して喋ること
相手に自分の話(真意)を伝えることは本当に難しいことであり、なかなか伝わらないものですが、まずは、自分のことは度外視して、相手の話を真剣に聞いて、相手のことを理解したうえで、
「どうして欲しいのか?」まで考えてから伝え、相手に話(真意)を理解してもらい、「納得感」をもって動いてもらえるようになることで、あなたの人生がより良いものになることを、心から願っています!
「なぜ、悩んでしまうのか?」「どうすれば悩みが軽減されるのか?」「どうすれば悩みから解放されるのか?」