『7.悩みごとを解決したい』のカテゴリの記事では、私自身がこれまで悩んできたこと、そして、『お問い合わせ』からいただいた「お悩みごと」に対して、
などについて、詳しく解説します。
ぜひ、あなたも日常生活や仕事で悩んでいる場合は『お問い合わせ』からご相談ください!
今回の「お悩みごと」は、
・会社から求められる「目標が高過ぎる、、、」
です。
企業などに勤めている場合、半年(もしくは1年)ごとに達成すべき目標が設定されることが多いですが、「目標が高過ぎる、、、」と絶望したことがあるのではないでしょうか!? もちろん私もあります(笑)そんなとき、自暴自棄にならずに「やるべきことをやる」ための対応方法をお伝えします!
目次
なぜ、会社から求められる目標は高過ぎるのか?
なぜ、会社から求められる目標は高過ぎるのか?というと、
- 従来の仕事のやり方が通用しなくなっているから
- しかし、従来以上の成果を残すことが求められるから
です。
従来の仕事のやり方が通用しなくなっているから
まず、「なぜ、会社から求められる目標は高過ぎるのか?」、正確に言うと、「なぜ、会社から求められる目標は高過ぎると感じるのか?」というと、
『1-3.思考を変え人生を変える方法(3)起業家の思考をどんどんパクろう!』の記事でもご紹介した通り、
現代は、下記の4つの要素をもつVUCA(ブカまたはブーカ)の時代と呼ばれ、
- Volatility(変動性):課題が予想外、または、不安定で、どの程度続くかも分からない
- Uncertainly(不確実性):問題が起こるかどうか、事前に予見することができない
- Complexity(複雑性):数多くの要素が相互に関連していて、複雑に絡み合っている
- Ambiguity(曖昧性):因果関係が分からず、前例もない課題に直面する
従来の仕事のやり方が通用しなくなっているからです。
新型コロナウイルスの世界的な感染拡大のように、突然、全く予想も出来なかった事態が起こることがあります。
ITの技術革新スピードも非常に速く、昨年までは想像もできなかったことが、今年は当たり前になっているということもあります。
更に、商品やサービスの開発スピードも今までとは比較できないほど速く、全く聞いたこともなかった商品やサービスが、一気に市場を塗り替えるということも起こり得ます。
VUCA(ブカまたはブーカ)の時代では、
「もう、今年の売上(利益)目標を達成できるだけの見込みがあるし、昨年と同じことをやっていれば良いわ!」「昨年に少しの改善を加えたらOKやわ!!」
という状況ではありません。
取り巻く環境の変化、技術革新の進歩、商品やサービスの急増に対応するために、常に、新しい知識やスキルの習得、新しい仕事のやり方の模索や新しい仕事への挑戦が求められます。
時代の変化に対応するために、常に、自分自身も変わり続けることが求められ、従来の仕事のやり方が通用せず、昨年と同様のこと、昨年から少し改善することをすれば良い訳ではないことが、目標が高過ぎると感じる原因の一つとなります!
しかし、従来以上の成果を残すことが求められるから
従来の仕事のやり方が通用せず、新しい知識やスキルの習得、新しい仕事のやり方の模索や新しい仕事への挑戦が求められるだけでも大変なのですが、
従来の仕事のやり方が通用しないにも関わらず、従来以上の成果を残すことが求められる
のが現実です、、、
いやいやいや、従来の仕事のやり方が通用しないなら、従来通りの目標が達成できる保証もないねんから、さも当然のように、従来以上の成果を残すことが求められても困るで!!
と思われたかもしれませんが、
企業は、(株主に利益を還元するためにも)持続的に成長することが求められているため、必然的に、従業員にも持続的な成長=従来以上の成果を残すことが求められます。
企業の宿命なので、当然と言えば当然なのですが、新しいことに挑戦しながら、更に、従来以上の成果を残すことは、言うは易く行うは難しです!
「新しいことに挑戦しながらも、従来以上の成果を残さなければならないこと」が、会社から求められる「目標が高過ぎて、やってられない!」と感じる最大の原因で、理不尽さも感じますが、現代を生き抜くためには必要となります!
そもそも、会社から求められる目標は適切なのか?
そもそも、会社から求められる目標は適切なのか?というと、
- ストレッチ目標を設定することは、必ずしも適切ではない
です。
ストレッチ目標を設定することは、必ずしも適切ではない
まず、ストレッチ目標とは、
「従来の知識やスキル、従来の仕事のやり方では、とうてい到達できそうもない目標」
のことであり、ストレッチ目標は、
- 個人と組織のモチベーションや好業績を生み出す原動力
- 優秀な人材を惹き付け、活気あふれる職場環境を築くうえで重要な要素
と言われており、どんな経営環境であっても
「とにかく、毎年ストレッチ目標を設定する!」「ストレッチ目標は、どんなときでも絶対正しい!」「ストレッチ目標を達成するために、全社員が一丸となって取り組もう!!」
などと、経営層から言われることがありますが、
・ストレッチ目標を設定することは、必ずしも適切ではない
場合もあります。
ストレッチ目標を設定することが適切でないのは、
- 企業の業績が低調であるとき
- 企業内に活用できる経営資源が余っていないとき
- 企業内に新しいことに挑戦できる組織風土がないとき
です。
ストレッチ目標は、Googleなど業績が好調で、経営資源にも剰余があり、新しいことに挑戦できる組織風土があってこそ効果を発揮する目標であり、使い方を間違えると、逆に、従業員のモチベーションを低下させ、余計なプレッシャーを感じさせるものになるので、注意が必要です!
企業の業績が低調であるとき
企業の業績が低調であるとき、すなわち、
- 売上や利益が伸び悩んでいるとき
- 毎年、売上目標や利益目標を達成できていないとき
- 売上目標や利益目標を達成できたが、ギリギリであるとき
など、このような経営状況において、
「業績不振を一発逆転するために、ストレッチ目標を設定しよう!」「前年比で、120%以上の売上(利益)目標を達成しよう!!」
などと、ストレッチ目標を設定するのは、適切ではありません、、、
企業の業績が低調であるときは、企業が時代の変化についていけていないときであり、従来の仕事のやり方を変えるべきときであり、
新しい仕事のやり方を模索したり、新しい仕事に挑戦したりして、まずは、堅実に売上目標や利益目標を達成すべきときです。
新しい仕事のやり方を確立したり、新しい仕事へ挑戦して成果を残したりして、ゼロからイチをつくることを目標とすべきときで、ストレッチ目標を立てて、いきなり0から10や100を目指すべきではありません。
『5-6.短時間で成果を残す原則(5)活動は、新規活動1つ、維持活動1つとする』の記事でも書いているのですが、
既存の仕事とは、既存のお客様に既存の商品やサービスを提供することであり、既存の仕事は、
「いかに仕事を標準化・効率化・自動化(システム化)することで、より少ない時間・エネルギー・お金・人で最大の成果を残せるか?」
が重要となります。
新規の仕事とは、
- 既存のお客様に新しい商品やサービスを提供する(「アップセル」や「クロスセル」を行う)
- 新規のお客様に既存の商品やサービスを提供する(「新規顧客開拓」を行う)
- 新規のお客様に新しい商品やサービスを提供する(「多角化」を行う)
ことであり、新規の仕事では、
「積極的に挑戦して、失敗から学び、試行錯誤しながら、いかに早く成果を残せるか?」
が重要となり、
企業の業績が低調であるときは、既存の仕事を効率的に回すことで、新規の仕事により多くの経営資源(人・モノ・金)を配分して、いち早く時代の変化に対応し、新しい仕事できっちり成果を出せるようにすることが大切です!
企業の業績が低調であるときに、いきなりストレッチ目標を設定するのは無謀です! 既存の仕事の効率をあげ、新しい仕事に挑戦できる時間、エネルギー、お金を確保し、まずは、新しい仕事における成功体験を積み重ねることが必要です!
企業に活用できる経営資源が余っていないとき
企業に活用できる経営資源が余っていないとき、すなわち、
- 業績不振により、大幅な人員削減を実施したとき
- 優秀な人材が辞めてしまい、人材不足で悩んでいるとき
- 資金不足により、新しい商品やサービスの開発や販売に注力できないとき
なども、ストレッチ目標を設定するのは、適切ではありません、、、
このような苦しい経営状況のときは、
「まずは、人員削減した(悪)影響を、顧客に絶対に与えないこと」「従来どおりの商品やサービスの質を担保すること」「顧客満足度を低下させないこと」
が最優先であり、苦しい経営状況の中でも、
「まずは、これ以上優秀な人材を流出しないこと」「そして、優秀な人材を確保すること」「新しい商品やサービスの開発・販売費用を蓄積していくこと」
が重要となります。
経営状況が苦しいときは、堅実な経営が求められ、将来的にストレッチ目標を立てることができるように、経営資源に少しでも余裕を持たせられるようにすることを目指すべきです。
経営状況が苦しいときにストレッチ目標を設定しても、現場が混乱する(疲弊する)だけで、更なる人材流出、商品やサービスの品質低下、既存顧客の離反など悪循環が発生してしまうので、絶対に避けた方が良いです!
新しいことに挑戦できる組織風土がないとき
まず、組織風土とは、「企業内で共通の認識とされている、独自の規則や価値観など」のことであり、
新しいことに挑戦できる組織風土がないとき、すなわち、
- 新しいことに挑戦すること、すなわち、多くの失敗することに寛容ではない
- 従来の仕事のやり方を根本から覆すことに、(猛烈に)反対される
- 何をするにも上長(経営層)の許可が必要で、権限が委譲されていない
場合に、ストレッチ目標を設定したとしても、それらの目標が達成されることはありません、、、
ストレッチ目標を設定するということは、従来の知識やスキル、従来の仕事のやり方では、とうてい到達できそうもない目標を達成するために、
- 一か八かの一見無謀にも思えるアイデアでも挑戦してみることを推奨する
- 従来の仕事のやり方、システムを跡形もなく、刷新することを許可する
- 現場レベルで意思決定し、即断即決できる権限を委譲する
ということを意味するので、事前に組織風土を整備して、積極果敢にストレッチ目標を達成できる土台を用意して、
仮に、ストレッチ目標を達成できないどころか、通常の目標(昨対比などの従来の成果)も達成できない場合も十分にあることを覚悟したうえで、ストレッチ目標を設定することが大切です!
ストレッチ目標に挑戦することで、大きな目標と大きな成長を実現することができることもありますが、それだけ大胆な挑戦となるので、当然、目標を達成できないどころか、大きな損失を負うこともあるので、リスクを背負う覚悟が必要です!
会社から求められる「目標が高過ぎる」場合、どうすると良いのか?
会社から求められる「目標が高過ぎる」場合、どうすると良いのか?というと、
- 社内で目標を達成している人を探す
- 玉砕覚悟で、新しいことに挑戦する
と良いです。
社内で目標を達成している人を探す
半年ごと(または1年ごと)に設定される会社から求められる目標に対して、
「今期も、目標が高過ぎるわ、、、」「もう、ホンマやってられへん!」
と思われた場合は、
まずは、「社内で同じ目標を達成している人がいるかどうか?」を探してみてください!
同じ目標を達成している人がいるかどうかを探す場合は、
- 同じチーム内で、同じ目標を達成している人がいるか?
- 同じ部署内で、同じ目標を達成している人がいるのか?
- 部署は違えど、同じ地域内、同じ国内で、同じ目標を達成している人がいるか?
など、見つけたらすぐ、その人の思考を、特に、「何を重要と考えているか?」を丸パクリできるように、身近なところから探す方が良いです!
部署は違っても、地域は違ったとしても、会社から求められる「目標が高過ぎる、、、」と感じる目標を達成している人がいるなら、それはめちゃくちゃ幸運なので、
すぐにでも、その人の思考はもちろん、行動や習慣も丸パクリして、成果を残すことで、あなた自身の目標を達成させてください!
「アカン、目標を達成している人、全然見当たらへん、、、」「もう、全員が『高過ぎる目標』に苦しんで、もがいている、、、」
と思われた場合でも、
これだけ取り巻く環境の変化が激しく、技術革新の進歩が速く、商品やサービスが急増する時代ではそれが普通なので、自暴自棄になる必要はまったくありません!
新型コロナウイルスの感染拡大の前後で、前提条件がまったく異なることからも分かる通り、現在、社内で成功者を探し、その人の思考や手法を参考に(丸パクリ)して成果を残すという、従来のやり方が通用しなくなっています、、、
玉砕覚悟で、新しいことに挑戦する
「社内で、会社から求められる『高過ぎる目標』を達成している人がいない場合は、どうしたらええの、、、?」「誰も参考にならないねんけど、、、」
と思われたかもしれませんが、
社内に目標を達成している人がいないということは、
- 社内では、誰のアドバイスも参考にならない!
- 誰かのアドバイスを参考にしても、目標を達成できる保証はどこにもない!
- 誰もが試行錯誤しており、誰も正解を持っていない!
ということなので、社内で意見やアドバイスを求めてもムダで、
自分で考えて、自分で判断して、試行錯誤しながら、会社から求められる『高過ぎる目標』を達成するしかありません、、、
まずは、社内で意見やアドバイスを求められない状況であることを理解して、たとえ一人でも、ゼロからでも何とかする覚悟を持ち、どうせ意見やアドバイスを求めても参考にできないなら、
最初から頼りにせずに、玉砕覚悟で、今まで社内の人がやったことのない(試したことのない)新しいことに挑戦すると良いです!
社内に誰も参考になる人がいないとしても、社外に目を向ければ、(他の業界、他の国にまで視野を広げれば)
VUCA(ブカまたはブーカ)の時代でも、成果を残してる人は山ほどいるので、その人たちの思考を、特に、「何を重要と考えているか?」を丸パクリして、行動や習慣を試してみることが大切です。
『5-14.短時間で成果を残す原則(13)共通点や類似点をみつける』の記事でもご紹介している通り、
何かの課題(解決すべき問題)に直面した際は、
- 業界や業種、時代や空間、分野や文化など、ありとあらゆる境界を越えて、どこからでも良いので、同じ課題、似ている課題を解決した事例を探して、
- 同じ課題、似ている課題を解決した事例から、同じ部分や似ている部分をみつけて、目の前の課題解決に活用する
と良く、使えそうなものは何でも試してみることが肝心です!
社内では誰もやったことがないことをやる際に、
「そんなん、ホンマに使えるん!?」「全然違う業界の事例やけど大丈夫?」「失敗するかもしれへんで、、、」
とか
「新しいことに挑戦して失敗したら、何言われるか分からへんで、、、」「それやったら、目標達成できなかったとしても、素直に、上の指示を聞いておけば良いのでは、、、?」
など、新しいことに挑戦することに対して、反対の声や心配の声が聞こえてくるかもしれませんが、
- 新しいことに挑戦してみて失敗を積まなければ、絶対に成功できるようにならない
- たとえ失敗したとしても、そこから得られる気づきや学びが多くある
- 上からの指示を聞くだけのときよりも、100倍考えて、100倍成長できる
ので、『高過ぎる目標』を与えられたことを、新しいことに挑戦する良い機会と捉えて、玉砕覚悟で、新しいことに挑戦することをオススメします。
社内で誰も目標を達成している人がいない場合は、社外の成功者の意見やアドバイスを取込み、どんどん社内で実践してみると良いです! それが若い人であれ、海外の人であれ関係なく、参考にできるものは素直に吸収することが大切です!
まとめ
- 会社から求められる「目標が高過ぎる、、、」と感じるのは、新しいことに挑戦しながら、更に、従来以上の成果を残すことを求めらるからであること
- 会社から求められる「目標が高過ぎる、、、」と感じたら、まずは、社内で目標を達成している人を探すこと(いたら、思考を丸パクリすること)
- 社内で目標を達成している人がいなければ、たとえ一人でも、ゼロからでも何とかする覚悟を持ち、新しいことに挑戦すること
取り巻く環境の変化が激しく、技術革新の進歩が速く、商品やサービスが急増するVUCA(ブカまたはブーカ)の時代では、社内で参考にできる人がいないことの方が多いですが、
社外に目を向ければ、VUCAの時代でも成果を残している人はいるので、その人たちの思考を丸パクリして、社内で新しいことに挑戦し、試行錯誤しながら成果を残せるようになることで、あなたの人生がより良いものになることを、心から願っています!
「なぜ、悩んでしまうのか?」「どうすれば悩みが軽減されるのか?」「どうすれば悩みから解放されるのか?」