6-4.プロジェクトを成功に導く秘訣(3)決意表明と期待値の交換を行う

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「6-3.プロジェクトを成功に導く秘訣(2)情熱と粘り強さを兼ね備える」の記事にて、

  • あなた自身が「情熱と粘り強さを兼ね備えること」を強く意識すること
  • 可能な限りプロジェクトメンバーに「情熱と粘り強さを兼ね備えたメンバーを集めること」

が重要であることをお伝えしました。

今回の記事も含めて、具体的に「プロジェクトを成功に導く秘訣」について、詳しく解説しますので、あなたが日常生活で、仕事をするうえで、「使える!」と思ったものは、どんどん実践してみてください!

「プロジェクトを成功に導く秘訣」の3つ目は、

・決意表明と期待値の交換を行う

です。

ヤミシタ

「決意表明」と「期待値の交換」をきちんと行っているプロジェクトを、今まで見たことがありません。「決意表明」と「期待値の交換」は、チームのパフォーマンスを向上させるための潤滑油になりますので、ぜひ、あなたのプロジェクトにも取り入れてみてください!

なぜ、「決意表明と期待値の交換」が重要なのか?

これは、影山 明 著『プロジェクトを変える 12の知恵』の中で紹介されている方法ですが、

ただのヒトの集まりから出発するチームが、機能するチームへと成長するには、「タックマン・モデル」という下記の成長の段階をたどるものである。

(1) フォーミング(形成):ただのヒトの集まりの状態(初めましての状態)

(2) ストーミング(混乱・対立):考え方の違いや意見の衝突が表に出てくる状態(険悪な状態)

(3) ノーミング(統一):価値観が統一できたり、役割分担が腹落ちされた状態(平穏な状態)

(4) パフォーミング(機能):最高のパフォーマンスが出ている状態(相乗効果が生まれている状態)

チームをフォーミングの状態から、ストーミングの状態を飛ばして、一気にノーミングの状態に引き上げるには、「メンバーの決意表明」と「期待値の交換」を行うことが重要である

影山 明 著『プロジェクトを変える 12の知恵』(2011)

とあります。

私は、本書を読んだとき、まずチームの成長段階がモデル化された「タックマン・モデル」に対して、

「なるほど!チームは一度、必ず混乱と対立を経験するものなんだ!!それが普通なんだ!!」

と感嘆し、非常に強い納得感がありました。

どのプロジェクトに参加するときも、初めは、「どうも初めまして。●●と申します。仲良くやりましょう」という和やかな雰囲気でスタートするのに、いつも、時間が経過すると、

いつの間にかメンバー間の考え方の違い、価値観の違いから意見の衝突が発生し、メンバーがお互いのことを「あの人とは、合わない」「何を考えているか分からん!」「全然納得できない」と思い始め、

自然と、どれだけ少人数の集まりであったとしても、意見の合う者どうしの派閥のようなものができ(もちろん、一匹狼もいます)、混乱とまではいかなくても、暗黙の対立が発生していることが、非常に多いからです。

大人になると、「本音をぶつけ合う」ということが少なくなるので(当たり障りのないように振舞うことがうまくなるので)、ハッキリとした混乱や対立ではないにしても、

「お互いが歩み寄らずに、表面上は仲良くしている状態」で、プロジェクトが終わり、チームが解散するまでそのままであること、が多く見受けられます。

チームがパフォーミングの状態にならず(少なくともノーミングの状態にならず)ストーミングの状態のままで終わってしまうことは、チームとしての相乗効果が全く発揮できていない状態なので(別にチームを組まずに個人で仕事をしていることと同じ状態なので)とても勿体ないことです。

『プロジェクトを変える 12の知恵』でも紹介されている通り、チームをフォーミングの状態から、ストーミングの状態を飛ばして、一気にノーミングの状態に引き上げるために、「メンバーの決意表明」「期待値の交換」を行うことが重要です。

「決意表明と期待値の交換」とは?

プロジェクトメンバーの「決意表明」と「期待値の交換」は、めちゃくちゃ効果がありますので、それぞれについて詳しく解説していきます。

「決意表明」とは?

通常プロジェクトの当初に役割分担が(役割分担とセットで責任も)決まっているものですが、

プロジェクトメンバーの「決意表明」とは、改めて、各メンバーにそれぞれ

  • 今回のプロジェクトにおける私の役割と責任は、●●です。
  • 具体的には、●●という作業を担当します。大まかな作業工程は、●●です。
  • 今回のプロジェクトでは、●●という新しい挑戦にも取り組みたいと考えています。

ということを、自分の口から伝えてもらうことです。

まず、役割と責任を自分の口から伝えてもらうことで、「自分ごと」として捉えてもらうことができるようになります。

もし、役割と責任の認識に、メンバー間で齟齬があれば、その場で修正することも可能です。

また、このプロジェクトにおいて「自分が●●したい」という決意表明を行うことで、プロジェクトに対するモチベーションを高めることが可能です。

「期待値の交換」とは?

「期待値の交換」とは、各プロジェクトメンバーにそれぞれ

  • 今回のプロジェクトでは、●●に不安があり、随時質問させてもらいますので、ご回答お願いします
  • ●●の経験は豊富なのですが、●●は未経験なので、サポート宜しくお願いします
  • ●●さんの●●の知識は、今回のプロジェクトで必要不可欠なので、どんどん発信お願いします

など、「自分に対して●●して欲しい」「相手に●●して欲しい」ということを伝えてもらうことです。

冒頭で、『「決意表明」と「期待値の交換」をきちんと行っているプロジェクトを、今まで見たことがありません』とお伝えしましたが、特に、この「期待値の交換」をきちんと行われているのを見たことがありません。

(私が参画するプロジェクトでは、もちろん、私が「期待値の交換しましょう!」と提案してやっています)

プロジェクトメンバーが、それぞれプロジェクトに対して、どのような不安や懸念を持ち、どのようなことを自分や相手にして欲しいのか?という期待値の交換を行うことで、プロジェクト内での助け合いが行い易くなります。

期待値の交換をすることで、「これは言わなくても分かってるかな?」「これは余計なお節介かな?」などと考えなくて良くなります。

事前に不安や懸念、そして、して欲しいことが分かっているので、積極的なサポートができるようになります。

「決意表明」や「期待値の交換」は、効果抜群で、どのプロジェクトでもぜひ実践してみて欲しいのですが、「決意表明」や「期待値の交換」が行われているプロジェクトには、今まで参加したことがありません。

誰しも、大人になるにつれて、自分をさらけ出すことに抵抗を感じるようになることが大きな原因です。

積極的に、「●●したい」や「●●して欲しい」ということをストレートに表現すると、批判に合ったり、陰口を言われたりすることもあるので、当然なのですが、

プロジェクトにおいては、「●●したい」や「●●して欲しい」という「決意表明」や「期待値の交換」をしないと相手に伝わらないので、

そして、結局、混乱や対立を生じさせてしまうので、プロジェクト内においては、自分の意見をハッキリと述べて、相手に伝えることが重要です。

ぜひ、チームをただのヒトの集まり(フォーミングの状態)から、機能するチーム(パフォーミングの状態)へ引き上げ、相乗効果を発揮できる状態にするためにも、「メンバーの決意表明」と「期待値の交換」を実践してみてください!

私はこの2つだけは、本当に強力なので、プロジェクトを開始する際に(少なくとも、私がプロジェクトマネージャーやプロジェクトリーダーなどのプロジェクトを推進する立場になった場合は)必ず実践するようにしています。

この2つを行うことで、プロジェクトチームの雰囲気をガラッと良い方向に変えることが可能です!

まとめ

  • 「決意表明と期待値の交換」は、チームのパフォーマンスを向上させるための潤滑油となる
  • 「決意表明」を行うことで、プロジェクトに対するモチベーションを高めることができる
  • 「期待値の交換」を行うことで、プロジェクト内での助け合いが行い易くなる

プロジェクトを行ううえでは、恥ずかしがらずに、遠慮せずに、「決意表明」と「期待値の交換」を行ってください!

プロジェクトを開始するときに、「決意表明」と「期待値の交換」を行わなかった場合は、結局、フラストレーションが溜まり、不満が爆発して、本音を言い合う(ひどい言葉で罵り合う)ことになってしまうこともあるので、

初めから(関係が悪くなっていない状態で)「自分がどうしたいのか?」「相手に何をして欲しいのか?」をハッキリと伝えることが重要です。

あなたのプロジェクトでも「決意表明と期待値の交換」が行われることで、チームのパフォーマンスが向上し、プロジェクトのゴールを達成できること、そして、あなたの人生がより良いものになることを、心から願っています!

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9-10.プロジェクトを成功に導く秘訣が満載の『プロジェクトを変える12の知恵』

6.プロジェクトを完遂したい