6-7.プロジェクトを成功に導く秘訣(6)リスク管理では発生確率と影響度を考慮する

「プロジェクトを成功に導く方法」のアイキャッチ画像

「6-6.プロジェクトを成功に導く秘訣(5)意思決定の納得感を高める」の記事にて、

適切な論点を設定し、選択しを出しきり、納得できる理由と根拠を基に、意思決定を行うことで、あなたの参画するプロジェクトの一つ一つの意思決定の納得感を高めて欲しいこと

をお伝えしました。

今回の記事も含めて、具体的に「プロジェクトを成功に導く秘訣」について、詳しく解説しますので、あなたが日常生活で、仕事をするうえで、「使える!」と思ったものは、どんどん実践してみてください!

「プロジェクトを成功に導く秘訣」の6つ目は、

・リスク管理では発生確率と影響度を考慮する

です。

ヤミシタ

リスク管理を適切に行うことで、プロジェクトの緊急事態において、冷静に、素早く対処し、被害を最小限に抑えることができます。リスクを洗い出す際は、「超マイナス思考」になり、徹底的にネガティブなことを出し尽くしてください!

なぜ、「リスク管理」が重要なのか?

そもそも「リスクとは?」と思われたかもしれませんが、「リスク」とは、

・危険。または、危険が発生する可能性

のことです。

そして、「リスク管理」とは、

プロジェクトの継続が困難になるような、プロジェクトを円滑に進めることが難しくなるような、危険(危険が発生する可能性)にはどのようなものが存在するかを洗い出し、

事前にその危険(危険が発生する可能性)に対する対策を決めておくことで、実際に危険が発生した場合に、速やかに対策を実施し、危険に対する影響を最小限に抑えることです。

「6-1.なぜ、プロジェクトを成功させるのは難しいのか?」の記事にて書きましたが、

プロジェクトでは、不確実性がつきものであり、プロジェクトの計画段階で、プロジェクトの実行段階で発生するすべてのことを予想することは不可能で、

やってみなければ分からない、やってみて初めて分かる、という部分が必ず残ります。

そこで、あらかじめ発生する可能性がある危険を洗い出しておき、事前に対策を決めておくことで、

実際に危険が発生した場合に、慌てず、騒がず、平常心で速やかに対策を実施することで、被害を最小限に抑えるというリスク管理の考え方が重要になります。

これは、「3-7.心をフロー状態に保つのに役立つ考え方(3)超マイナス思考で備える」の記事にて書いた、超マイナス思考になり、事前に、徹底的にネガティブなことを想定し、それに対する前向きな回答を用意しておくことで、

何か言われた際に、何かが起こった際に、心を乱されることなく、冷静に対処することが可能になるという考え方と同じで、「リスク管理」は、「超マイナス思考で備える」のプロジェクト版になります。

なぜ、リスク管理では、発生確率と影響度を考慮すると良いのか?

そして、「プロジェクトを成功に導く秘訣」の6つ目の通り、

・リスク管理では発生確率と影響度を考慮する

ことが重要になります。

「発生確率」とは、プロジェクト期間中にどのぐらいの割合で発生するのか?のことであり、

「発生確率を考慮する」とは、

  • プロジェクト期間中にほとんど発生しないものなのか?
  • 50%程度発生するものなのか?
  • それとも、ほぼ発生するものなのか?

ということを考えることになります。

「影響度」とは、発生した際に、プロジェクトにどれほどの損害を与えるか?のことであり、

「影響度を考慮する」とは、

  • プロジェクトの継続が不可能になるほどの損害か?
  • プロジェクトの期限やコストの超過につながるような損害か?
  • それとも、プロジェクトメンバーの負荷は高まるが、期限やコストの超過までにはならないような損害か?

ということを考えることになります。

プロジェクトで発生する可能性がある危険を洗い出した後、対策を決める際には、どのリスクに対する対応が優先されるか?という優先度を決めてから、対策を決めることが大切です。

このリスクに対する優先度を決める際に、発生確率と影響度を考慮することで、優先順位を決める基準を明確にすることができます。

「6-6.プロジェクトを成功に導く秘訣(5)意思決定の納得感を高める」にて書きましたが、課題の優先度をつける場合と同様に、リスクの優先度をつける場合も、基準を明確にすることで納得感を高めることができます。

例えば、発生確率と影響度にそれぞれ下記のような点数をつけて、その合計でリスクの優先度を決めると、明確な基準で優先度を決定することができ、納得感が高まります。

  • 発生確率:プロジェクト期間中にほぼ発生する「3点」、50%程度発生する「2点」、ほとんど発生しない 「1点」
  • 影響度:プロジェクトの継続が不可能になるレベル「3点」、期限やコストが超過するレベル「2点」、各メンバーの負荷が高くなるが、期限やコストは超過しないレベル「1点」

リスクの対策方針とは?

リスクに対する優先度が決まったら、実際に優先度が高いものから、対策を決めることになりますが、リスクの対策方針には、大きく下記の4つがあります。

  • リスクの回避
  • リスクの転嫁
  • リスクの軽減
  • リスクの受容

「リスクの回避」とは?

リスクの回避とは、危険そのものを避ける、危険が発生する要因を取り除くことです。

例えば、新しい技術を用いることで、成功すれば大きな価値はあるものの、失敗した場合は、期限もコストも超過し、そして、品質もプロジェクトの要求したものにならないという危険があるので、

今回のプロジェクトでは、「新しい技術を用いることをやめる」というのが、リスクの回避になります。

「リスクの転嫁」とは?

リスクの転嫁とは、危険を外部に委託することです。

例えば、データが保管されるサーバ(高性能なコンピューターのことです)を、より災害対策が完備されているデーターセンターに預けることが、リスクの転嫁になります。

データセンターにサーバ(高性能コンピューター)を預けることで、災害によりデータが消失してしまうという危険を、外部に委託しています。

「リスクの軽減」とは?

リスクの軽減とは、危険の発生確率を下げること、または、危険の影響度を小さくすることです。

例えば、ある要求に対する解決策を実行する担当者に、その要求に対する解決策を実行した経験が乏しい、または、経験が無い場合に、

事前に経験者から教えてもらう時間を設けることや、経験者を副担当としてつけて支援することが、リスクの軽減になります。

これは、担当者のレベルアップや、フォローを行うことで、期限の超過や、要求事項を満たせなくなるという危険の発生確率を下げています。

(危険が発生した際に、すぐにフォローを行うことで、影響度を小さくすることも可能です。)

「リスクの受容」とは?

リスクの受容とは、文字の通り危険を受け入れることです。

これは、危険に対する対策をアレコレ講じるよりも、受け入れてしまった方が、時間やコストの面からも良いと判断した際にとる対策方針です。

この場合、リスクが発生してから具体的な対策を考えるか、リスクが発生しても何も対策を行わないことになります。

例えば、古いバージョンのブラウザ(IE:Internet Explorerなど)を業務上使わざる負えない人が、古いバージョンのブラウザで見た場合だけ、画面表示が崩れてしまう(文字が読みづらくなってしまう)という危険に対して、そのままにしておくことは、リスクの受容になります。

実際に、画面表示が崩れた場合に、どのような対策を行うか?それとも、何も対策せずにそのまま使ってもらうか?を考えます。

どのように、「リスク管理」を行えば良いのか?

リスクの優先順位に合わせて、

  • 4つのうちどの対策方針とするか?
  • そして、具体的にどのような対策を行うか?

事前にプロジェクトメンバー内で決めておくことで、リスクが現実に発生してしまった場合でも、速やかに対処することが可能になります。

また、発生確率も高く、影響度も大きいリスク(点数付けをした場合は合計6点のもの)に関しては、リスクが判明した時点で、リスクに気がついた時点で、すぐにでも対策を決め、それを実施する必要があります。

例えば、プロジェクトの途中で、プロジェクトオーナー(プロジェクト実行のためのお金を出してくれる責任者(基本的に経営層が担う))が交代することが判明した場合は、

プロジェクトオーナー次第でプロジェクトの継続が不可能になる可能性もあるので(「このプロジェクトは予算の都合上、中止します」と突然言われる可能性もあるので)、

発生確率も高く、影響度も大きいリスクとなり、すぐにでも、交代する前の段階で、次のプロジェクトオーナーにプロジェクトの意義を説明し、継続の合意を得ておく必要があります。

あと、発生確率も低く、影響度も小さいリスク(点数付けをした場合は合計2点のもの)に関しては、通常、リスクの受容の対策方針をとることがほとんどです。

リスクが発生した場合に、何かしらの対策を行う場合は、通常「少し負荷があがるけど、今いるメンバーで何とか乗り切るしかない!」となります、、、。

ぜひ、あなたの参加するプロジェクトにおいても、発生確率と影響度を考慮してリスク管理を行うことで、プロジェクトの継続が困難になるような、プロジェクトを円滑に進めることが難しくなるような危険に対して、プロジェクトメンバー全員でうまく対処してください!

まとめ

  • リスク管理とは、事前に危険(危険が発生する可能性)を洗い出し、その対策を決めておくことで、実際に危険が発生した場合に、速やかに対策を実施し、危険に対する影響を最小限に抑えること
  • リスク管理では、発生確率影響度を考慮することで、リスクの優先順位を明確な基準で決めることができる
  • リスクの対策方針には、リスクの回避、転嫁、軽減、受容の4つがある
  • リスクの優先度に合わせて、4つの対策方針と、具体的な対策内容を事前に決めておくこと

リスク管理をうまく行うことで、あなたのプロジェクトの危機を冷静に、迅速に、そして、最小限の被害で乗り越えれるようになり、あなたがプロジェクトゴールを達成できることを、そして、あなたの人生がより良いものになることを、心から願っています!

「自己定義と心のフロー状態」のアイキャッチ画像

3-7.心をフロー状態に保つのに役立つ考え方(3)超マイナス思考で備える

6.プロジェクトを完遂したい