5-5.短時間で成果を残す原則(4)センターピンを倒す

『5-4.短時間で成果を残す原則(3)良循環を起こす』の記事では、

  • 日常生活や仕事においては、何かしらの「循環」が存在するものであり、「悪循環」は、「悪循環」を引き起こしている諸悪の根源(根本原因)を特定して断ち切って欲しいこと
  • そして、「良循環を起こす」ことで、一つの行いと結果から、次から次へと良い行いと結果を生み出すことができる状態にして欲しいこと

をお伝えしました。

今回も含めて複数の記事で、具体的に『短時間で成果を残す原則』について、詳しく解説しますので、あなたが日常生活で、仕事をするうえで、「使える!」と思ったものは、どんどん実践してみてください!

『短時間で成果を残す原則』の4つ目は、

・センターピンを倒す

です。

ヤミシタ

ある「課題(解決すべき問題)」がうまく解決できずに行き詰っている場合は、「これさえ解決すればすべてうまくいく」という根本課題や、「この人さえ納得してもらえればすべてうまくいく」というキーパーソンを特定して、根本課題の解決、キーパーソンの説得に集中ことが大切です!

「センターピンを倒す」とは?

「センターピンを倒す」とは、

  • 「根本課題の解決」や「キーパーソンの説得」に集中すること

です。

「根本課題の解決」や「キーパーソンの説得」に集中すること

「センターピン」とは、ボーリングの一番先頭にあるピンのことです。

あなた

そんなん、知ってるわ!! っで、ビジネスにおいて「センターピンを倒す」ってどういうこと!?

と思われたかもしれませんが、ビジネスにおいて

「センターピンを倒す」とは、ある「課題(解決すべき問題)」がうまく解決できずに行き詰っている場合に、

  • 「これさえ解決すればすべてうまくいく」という根本課題
  • 「この人さえ納得してもらえればすべてうまくいく」というキーパーソン

を特定して、「根本課題の解決」や「キーパーソンの説得」に、使うことができるありとあらゆる資源を集中させることです。

自分自身の時間、エネルギー(気力と体力)、お金を集中投下することはもちろん、上司や同僚なども巻き込んで、会社として使える資源である「人」「モノ」「金」「情報(経験やノウハウ)」もすべて集中させることが大切です。

「センターピンを倒す」=「根本課題を解決する」「キーパーソンに納得してもらう」ことで、ボーリングのように、次々とその他の課題も解決していくことが可能です。

不思議なもので、日常生活においても、仕事をするうえでも、必ずと言って良いほど、

  • たった1つのことを解決できたら、その他はすべてうまくいった
  • たった1人のひとに納得してもらえたら、その他はすべてうまくいった

という、ボウリングのセンターピンに該当する「根本課題」や「キーパーソン」が存在するものです。

ヤミシタ

日常生活でも、仕事をするうえでも、何かに行き詰った場合は、まずは、ボウリングのセンターピンに該当する「根本課題」は何か?「キーパーソン」は誰か?を特定してください! そして、見つけた場合は、あなたが使えるありとあらゆる資源を集中させて「根本課題の解決」「キーパーソンの説得」をしてください!

なぜ、「センターピンを倒す」ことが大切なのか?

なぜ、「センターピンを倒す」ことが大切なのか?というと、

  • センターピンを倒さない限り、ゴールを達成できない

場合が多々あるからです。

センターピンを倒さない限り、ゴールを達成できない

「これさえ解決すればすべてうまくいく」という根本課題や、「この人さえ納得してもらえればすべてうまくいく」というキーパーソンを特定して、ありとあらゆる資源を投入して、

「根本課題の解決」「キーパーソンの説得」ができれば、次々とその他の課題も解決していくことが可能なので、「短時間で成果を残す」ことができます。

しかし、「センターピンを倒す」=「根本課題を解決する」「キーパーソンに納得してもらう」ことができなければ、「短時間で成果を残す」ことができないだけでなく、

あなたが設定したゴールを達成できないという事態に陥る可能性が大いにあります。

「センターピンを倒す」=「根本課題を解決する」「キーパーソンに納得してもらう」ことは、ゴールを達成するうえで、避けては通れない壁であり、

どれだけ「センターピン」=「根本課題」以外の課題を解決しても、どれだけ「センターピン」=「キーパーソン」以外の人に納得してもらっても、

センターピンを倒さない限り=「根本課題を解決しない限り」「キーパーソンに納得してもらえない限り」ゴールを達成できない、ということがビジネスの現場では多々あります。

あなた

えっ、「根本課題」以外をすべて解決しても、「キーパーソン」以外のすべての人が納得しててもダメなの、、、?

と思われたかもしれませんが、

「センターピン」=「根本課題」「キーパーソン」に該当する課題や人の重要度は、他の課題や人とは比較できないほど高いので、「根本課題」以外をすべて解決しても、「キーパーソン」以外のすべての人が納得してても、ゴールを達成できなくなることが非常に多いです。

ある商品やサービスの導入を、現場では誰もが(担当者もマネージャーも)納得していても、決裁者(特に、社長)が納得していなければ、結局、その商品やサービスが導入できない、、、ということは、良くある話です。(私も、もちろん経験があります、、、)

ヤミシタ

「センターピンを倒す」=「根本課題を解決する」「キーパーソンに納得してもらう」ことは、「短時間で成果を残す」ためにはもちろん、そもそもゴールを達成するうえでも避けては通れないので、何よりも優先されるべきことになります!

どのように、「センターピンを倒す」と良いのか?

どのように、「センターピンを倒す」と良いのか?というと、

  • たった一つ・一人しか選べないなら、何を・誰を選ぶか考え抜く

と良いです。

たった一つ・一人しか選べないなら、何を・誰を選ぶか考え抜く

あなた

日常生活や仕事で、「たった一つしか選べない」「たった一人しか選べない」ということは、ほとんど無いのでは!?

と思われたかもしれませんが、

日常生活や仕事で、「たった一つしか選べない」「たった一人しか選べない」という状況がほとんど無いからこそ、自ら意識して

  • たった一つのことしか選べないなら、何を選ぶべきか?
  • たった一人のひとしか選べないなら、誰を選ぶべきか?

問いかけて、考え抜く必要があります。

受験や就職において、「どの学校を選ぶべきか?」「どの会社を選ぶべきか?」

付き合ったり、結婚する場合、「どの人を選ぶべきか?」「どんな人となら一生過ごしたいか?」

を真剣に考えますが、そのような節目節目でしか、「たった一つしか選べない」「たった一人しか選べない」という状況がないので、普段の生活や仕事では、自ら強く意識することが大切です。

ヤミシタ

誰しも「たった一つしか選べない」「たった一人しか選べない」という状況に追い込まれると真剣に考えますが、普段はそのような追い込まれた状況ではなく、一つ一つの選択に対して、そこまで真剣に考えないものなので、自ら意識して「真剣に考える」必要があります!

たった一人のひとしか選べないなら、誰を選ぶべきか?

ここからは、具体的に私の事例をご紹介します。

私が、新規のお客様にある商品とサービスを提案していたときのことですが、

対面の担当者様には、商品とサービスの価値を納得してもらい、

担当者様

この商品とサービスに決めたので、導入に向けて社内で最終調整します!

という言葉ももらっていたのですが、

なかなか商品とサービスの導入に対する最終合意が得られなかったことがありました。

そこで私は、

  • 商品とサービスの導入において、何が(誰が)障壁となっているのか?
  • 価格か?品質や機能か?納期か?サポート体制か?使い勝手か?メンテナンス性か?
  • もしくは、キーパーソンの方が納得していないか?

ということを自問自答して考えたうえで、担当者様に、

ヤミシタ

せっかく、商品とサービスを気に入ってもらえたので、導入するうえで、サポートできることは何でもします! 貴社内に対する説明も直接させて頂きますが、たった一人だけ選ぶとしたら、どなたにご説明させて頂くのが良いでしょうか?

と伝えると、

担当者様

じゃ、●●さんに対して、一度、直接説明してもらえる? 今度、打ち合わせを設定するから!

と言われました。

この場合の「センターピン」は、商品とサービスの導入に納得されていなかった「キーパーソン」の方でした。

その後のお打ち合わせで、「キーパーソン」の方が不安や疑念を抱いていた点を、一つ一つ、実際の商品とサービスも用いて丁寧にご説明することで、「キーパーソン」の方にも納得してもらい、無事商品とサービスを導入することができました。

その他のすべてがうまくいく「センターピン」に該当するのが、「キーパーソン」の方であることは非常に多いです。

どの企業にも、どの職場にも、どの現場にも、「周りの人からの信頼が非常に厚い」「この人が納得しているなら、私も同意する!」というような「キーパーソン」が存在するもので、

この「キーパーソン」の方を見つけ、「キーパーソン」の方に納得してもらうことで、商品やサービスをスムーズに導入できたことは多くあります。

逆に、「キーパーソン」の方に納得してもらえなかった場合は、全くと言って良いほど、商品やサービスの導入はできませんでした。

「キーパーソン」の方に納得してもらえなかった場合に、強引にでも商品やサービスの導入を行ってしまうと、ほぼ100%の確率でクレームが発生し、お客様を最高に満足させることは到底できず、

当然、リピートオーダーをもらえたり、他のお客様をご紹介してもらえることはないので、私は、「キーパーソン」の方に納得してもらえなかった場合は、商品やサービスの導入を潔く諦めています。

ヤミシタ

「キーパーソン」の方は、強い信念やこだわりをもって仕事をされているので、納得してもらうには、多くの時間やエネルギー(気力や体力)が必要になりますが、自分の時間やエネルギー(気力や体力)はもちろん、社内での援軍(上司や技術の専門部隊)など、ありとあらゆる資源を集中投下すべき人です!

たった一つのことしか選べないなら、何を選ぶべきか?

次に、「センターピン」が「キーパーソン」でない場合の事例もご紹介します。

私は、自分に課せられた売上目標や利益目標を達成するために、自分で提案する商品とサービスは、「たった一つのことしか選べないなら、何を選ぶべきか?」という問いかけをして決めており、

・その商品やサービスが、競合他社にはない「独自性」を持っているか?

ということを一番重視して、提案する商品とサービスを決めています。

競合他社にはない「独自性」があると、その「独自性」を強調することで、競合他社の商品やサービスと大きな価格差があったとしても、導入してもらえることが多いからです。

競合他社にはない「独自性」があると、そもそもコンペになりにくいですし、たとえ、コンペになったとしても、「独自性」を最大限に活用でき、お客様に、導入の理由(その商品やサービスを選ばなければいけない理由)が明確に伝わるので、採用してもらえる確率が高いです。

私は、

  • その「独自性」を高く評価してもらえるお客様を見つけること
  • その「独自性」を有効活用できる環境(状況)をもつお客様を探し出すこと

を、その他のすべてがうまくいく「センターピン」=「根本課題」と考え、初回の商談で、その「独自性」を高く評価してもらえた場合、お客様の社内にその「独自性」を有効活用できる環境(状況)がある場合は、

自分自身の時間とエネルギー(気力と体力)、その他自分が使える資源を集中投下しましたが、そうでない場合は、深追いすることを辞め、その「独自性」を高く評価してもらえる別のお客様を探すことにしています。

ヤミシタ

ぜひ、あなたも、日常生活や仕事をするうえで、その他のすべてがうまくいく「センターピン」に該当する「根本課題は何か?」「キーパーソンは誰か?」ということを強く意識して、「センターピンを倒す」ことに、時間、エネルギー(気力と体力)、お金、その他ありとあらゆる資源を集中投下して下さい!

「センターピンを倒す」=「根本課題を解決する」「キーパーソンに納得してもらう」ことができれば、短時間で大きな成果を残すことができるようになります!

まとめ

  • 「センターピン」とは、「根本課題」や「キーパーソン」など、その他すべてがうまくいく要因のこと
  • 「センターピンを倒す」=「根本課題を解決する」「キーパーソンに納得してもらう」ことで、その他のすべてがうまくいくということが実際に起こること
  • 「センターピン」は、「キーパーソン」の方であることが多く、「キーパーソン」の方に納得してもらえるように、ありとあらゆる資源を集中投下すること

「私がセンターピンです」「この課題がセンターピンです」というように、「キーパーソン」や「根本課題」に目印がついていればいいのに、、、と強く思いますが、現実には、目印はついていないので、

「何が根本課題か?」「誰がキーパーソンなのか?」ということを常に意識して、探し当てるしかありません。

「根本課題」や「キーパーソン」の探し方も、経験を積めば積むほど、うまくなってくるものですので、初めはなかなか探し当てられない場合も、まったく気にする必要はありません。

あなたが、「センターピン」に該当する「根本課題」を解決したり、「キーパーソン」の方に納得してもらうことで、「短時間で成果を残す」ことができるようになり、あなたの人生がより良いものになることを、心から願っています!

5.短時間で成果を残したい