『3-9.心をフロー状態に保つ考え方(5)「セルフ・コンパッション」』の記事では、
- 失敗や挫折などを経験した際は、大好きな人、大切な人、愛する人に対して投げかける言葉と、同じ言葉を自分自身にも投げかけてあげて欲しいこと
- その言葉は、甘やかす訳でも、厳しくし過ぎる訳でもなく、失敗や挫折などを、自分自身の成長を促す「糧」にできるような、本当に必要な言葉として欲しいこと
をお伝えしました。
今回の記事も含めて複数の記事で、心を「揺らがず」「捉われず」あるがままで自然な状態=フロー状態に保つ考え方をご紹介しますが、
心をフロー状態に保つ方法や考え方に絶対的な正解はなく、どんな方法、どんな考え方でも自分が「心をフロー状態に保つ」ことができればそれで良いので、ぜひ、あなたに最適な方法、考え方で心をフロー状態に保ち、常に、自分の能力を最大限に発揮してください!
本記事では、『心をフロー状態に保つ考え方』の6つ目である
・ストレスと友達になる
という考え方をご紹介します。
「えっ、ストレスと友達になるって、どういうこと!?」と思われたかもしれませんが、あなたの考え方次第で、ストレスは、自分にとって「良いもの」にも、「悪いもの」にもなります。ストレスに対する考え方をガラッと変えて、ストレスと仲の良い友達になりましょう!
目次
「ストレスと友達になる」とは?
「ストレスと友達になる」とは、
- ストレスと、ストレスにより起こる体の反応を、肯定的に考えること
です。
ストレスと、ストレスにより起こる体の反応を、肯定的に考えること
これは、TEDで公開されているプレゼンテーションの1つ(※TEDとは、「Ideas worth spreading」の理念のもと、価値のあるアイデアを世界中に普及させることを目的とした、アメリカの非営利団体により運営管理される組織のことです)
「 How to make stress your friend 」by Kelly McGonigal (TEDGlobal 2013)
の中で紹介されている考え方になります。
※TEDの公式サイトで紹介されている本プレゼンテーションのページ(外部リンク)において、「日本語」を選択すると、全文の日本語訳をすぐにみることができます。
プレゼンテーションの中で、健康心理学者であり、健康や幸福、そして、個人的な成功に関する学術的な研究を、実用的で分かり易い内容にして世の中に発信している Kelly McGonigal 氏は、
ストレスが健康に悪いのではなく、「ストレスが健康に悪いと考えること」が、健康に悪影響を及ぼす。
ひどいストレスを経験した場合に、「ストレスが健康に害を及ぼすと信じていた」人たちだけ、死亡するリスクが高くなり、「ストレスが無害だと考えていた」人たちの死亡リスクは低かった。
ストレスに対する考え方を変えることで、人はより健康になれる。ストレスに対する体の反応を変えることができる。
ストレスと、ストレスにより起こる体の反応(心拍数や呼吸の回数が上昇したり、汗が出たりすること)を、不安の表れなど悪く考えると、血管が収縮するが、能力を発揮できるようにするための助けなど肯定的に考えると、血管が収縮することはない(リラックスしたときと変わらない状態になる)
人はストレスを感じると、 オキシトシンというホルモンが分泌されるが、オキシトシンは、他の人々と親密な関係を強めるような行動を促す。例えば、友達や家族との身体的な接触を強く望むようにさせたり、人との共感を高め、更には、私たちが大切に思う人たちを、進んで助けたり支えたいと思わせたりもする。
そして、実際に、他の人に対して思いやりをもった行動をすれば、ストレスに対する回復力を高めることができる。
「 How to make stress your friend 」by Kelly McGonigal (TEDGlobal 2013)
と伝えています。
そもそも、ストレスって、正しくはどういう意味、、、?
と思われたかもしれませんが、
ストレスとは、「外部から刺激を受けたときに生じる緊張状態」のことです。
えっ、外部から刺激を受けて緊張している状態は、絶対悪ではないの!?
と思われたかもしれませんが、
私も、このプレゼンテーションを聞くまでは、「ストレスは必ず健康を害するもの」と考えていましたし、まさか、自分の考え方次第で「ストレスが健康に良いものになる」とは、思ってもいなかったので、プレゼンテーションの内容には、衝撃を受けました。
そして、プレゼンテーションを見た後に、自分自身を傷つけていたのは、自分のストレスに対する考え方だったとは、想像したことも無かったので、これまでの行いに対して、「あぁ、自分を痛めつけ過ぎていた、、、」と深く反省しました(泣)
私は、本プレゼンテーションを見てからストレスに対する考え方を変え、ストレスと友達になること、すなわち、
・ストレスと、ストレスにより起こる体の反応を、肯定的に考えること
を心掛けています。
ぜひ、あなたも、ストレス=「外部から刺激を受けたときに生じる緊張状態」を自分の中に感じたら、「健康を害するもの」と考えるのではなく、「自分の能力を発揮できるように助けてくれるもの」など、肯定的に考えるようにしてください!
なぜ、「ストレスと友達になる」ことが大切なのか?
なぜ、「ストレスと友達になる」ことが大切なのか?というと、
- ストレスは自分の考え方次第で「良いもの」にも「悪いもの」にもなる
からです。
ストレスは自分の考え方次第で「良いもの」にも「悪いもの」にもなる
自分の中に感じたストレス=「外部から刺激を受けたときに生じる緊張状態」に対して、
ストレスと、ストレスにより起こる体の反応(心拍数や呼吸の回数が上昇したり、汗が出たりすること)を
- 自分がどう考えるか?
- 健康を害する「悪いもの」と考えるか?
- 「自分の能力を発揮できるように助けてくれるもの」など、「良いもの」と考えるか?
によって、ストレスは「良いもの」にも「悪いもの」にもなります。
『1-1.思考を変え人生を変える方法(1)なぜ、思考を変えると人生が変わるのか?』の記事でも書いているのですが、
思考(考え方)は、すべての起点です。
ストレスを「悪いもの」と考えれば、
- ストレスを、自分の健康を害する「悪いもの」と考える
- ストレスが、血管の収縮など、本当に自分に悪影響を及ぼす(リラックスした状態も保てないようになる)
- 血管の収縮などの悪影響により、自分が求める成果を残せなくなる(更に、死亡リスクまで高まる)
- やはり、ストレスは、自分にとって「悪いもの」と考える
というような、悪循環が発生します。
逆に、ストレスを「良いもの」と考えれば、
- ストレスを、「自分の能力を発揮できるように助けてくれるもの」など、「良いもの」と考える
- ストレスを感じても、血管の収縮などは起こらず、適度にリラックスした状態で、集中力を高めることができる
- ストレスにより集中力を高めることで、自分が求める成果を残せるようになる(死亡リスクも低いまま)
- ますます、ストレスは、自分にとって「良いもの」と考える
というような、良循環が起こすことができます。
更に、ストレスは、「自分の能力を発揮できるように助けてくれる」だけではなく、
ストレスを感じることをきっかけにして、
- 他の人々と親密な関係を強めるような行動を促してくれる
- 人との共感を高め、自ら進んで「助けたい!」「支えたい!」と思わせてくれる
ものなので、自分にとって120%「良いもの」と言えます。
ストレスは自分の考え方次第で「良いもの」にも「悪いもの」にもなるので、絶対に「良いもの」と考えた方がお得です! 私は、ストレスを感じた際は、とりあえず無条件に「よっしゃ、ストレスきた!」と喜ぶようにしています(笑)
どのように、「ストレスと友達になる」と良いのか?
どのように、「ストレスと友達になる」と良いのか?というと、
自分の中に、ストレス=「外部から刺激を受けたときに生じる緊張状態」を感じたら、
- 大歓迎して、集中力を高める助けにする
- 他の人に素直に助けを求めて、ストレス要因を取り除く
- 同じストレスを感じている人を探して、助けてあげる
と良いです。
大歓迎して、集中力を高める助けにする
自分の中に、ストレス=「外部から刺激を受けたときに生じる緊張状態」を感じたら、
「ストレスは友達」なので、やって来てくれたストレスくん(さん)を
おぉ! 良く来てくれたね! どうも、ありがとう!!
と大歓迎してあげましょう(笑)
そして、ストレスを感じることで引き起こされる、心拍数や呼吸の回数が上昇したり、汗をかいたりする体の反応に対しても、
ストレスくん(さん)が、自分の能力を最大限に発揮できるようにするために、集中力を高められるようにするために、応援してくれている!!
というように、肯定的に考えることが大切です。
これは、一人で解決できる(一人で解決すべき)課題に取り組む際に有効です。
例えば、試験を受けること、商談でプレゼンテーションすること、セミナーでスピーチすることなどは、どうしても、本番では、一人で取り組む必要があるので、ぜひ、ストレスを感じたら、「友達がそばで応援してくれている!」と考え、集中力を高める助けにしてください!
他の人に素直に助けを求めて、ストレス要因を取り除く
次に、一人ではなかなか解決できない課題や、もともと複数人で協力して解決する課題に取り組む際に、ストレス=「外部から刺激を受けたときに生じる緊張状態」を感じたら、
「同じ課題に悩む友達がやって来た!」
と考えて、その友達と一緒に、課題を解決するためのアドバイスをもらえる人に、素直に助けを求めましょう!
一人でアドバイスを求めるのは、少し気が引けるかもしれませんが、友達と一緒に行くと考えれば、少し気が楽になります。
別に、俺は(私は)アドバイスをもらいに行かなくても大丈夫やねんけど、ストレスくん(さん)が、「一緒にアドバイスをもらいに行こう!」とせがんでくるから、仕方なく、アドバイスをもらいに行ってやるか!
ぐらいの気持ちでも、まったく問題ないので、(相手に心の中を読まれない限り、、、)
ストレスを感じないうちは、一人で頑張っても構いませんが、ストレスを感じた際は、「素直に助けを求めに行くサイン」と思って、他の人に素直に助けを求めて、課題を解決する(=ストレス要因を取り除く)ことが大切です。
私は、ストレスを「同じ課題に悩む友達」と考えるようになってからは、以前よりグンと素直に助けを求められるようになりました! ぜひ、ストレスを「素直に助けを求めに行く、良いきっかけ」にして、うまく課題を解決する(ストレス要因を取り除く)ようにしてください!
同じストレスを感じている人を探して、助けてあげる
また、ストレス=「外部から刺激を受けたときに生じる緊張状態」を感じたら、
これは、同じストレスを感じている人が、きっといるな!?
と考えて、「同じ課題に悩む友達」であるストレスくん(さん)と一緒に、更に、同じストレスを感じている人(同じ課題で悩んでいる人)を探して、助けてあげましょう!
これも、一人で他の人を助けに行くより、友達と一緒に行った方が、心強いものです。
そして、実際に、他の人に対して思いやりをもった行動をすれば、ストレスに対する回復力を高めることができます。
ストレスに対する回復力ってどういう意味、、、?
と思われたかもしれませんが、
ストレスに対する回復力が高いとは、仮に、ストレス=「外部から刺激を受けたときに生じる緊張状態」を感じても、すぐに、その緊張状態を緩和できる(緊張を解いてリラックスできる)という意味です。
私は、「同じ課題に悩む友達」であるストレスくん(さん)と一緒に、他の人を助けに行くと考えるようになってからは、他の人にアドバイスすることに、抵抗感がなくなりました! ぜひ、あなたも、ストレスと仲の良い友達になり、その仲の良い友達であるストレスを、自分のために使い倒してください(笑)
まとめ
- ストレスは、自分の考え方次第で「良いもの」にも「悪いもの」にもなること
- 「ストレスと友達になる」ことで、自分の能力を最大限に発揮できるようになること
- 更に、素直に助けを求めることも、他の人の助けになることもできるようになること
ストレスがあなたにとって「良いもの」になるか「悪いもの」になるかは、自分の考え方次第ですので、ぜひ、ストレスを、自分にとって「良いもの」と肯定的に考えて、
自分の能力を最大限に発揮できるようになり、素直に助けを求められるようになり、他の人を助けられるようになることで、あなたの人生がより良いものになることを、心から願っています!