「4-10.ゴールの達成に集中する極意(8)とにかく最初の一歩を踏み出す」の記事にて、
・良い意味でバカになり「とにかく最初の一歩を踏み出す」ことで、行動し続けて欲しいこと
をお伝えしましたが、本記事では、ゴールの達成に集中する極意である
・行動計画に従う
について詳しく解説します。
目次
「行動計画に従う」とは?
「行動計画に従う」とは、
・中長期的なゴールを達成するための行動計画を立て、忠実にそれに基づいて行動する
ということです。
中長期的なゴールを達成するには、
- 超具体的なゴール(※SMARTの要素を満たすもの)
- 超具体的な行動計画(いつまでに、何を、どのレベルまで行えば良いか明確なもの)
- 超具体的な行動(超具体的な行動計画に従い、ゴールの達成に集中するもの)
※SMARTとは、Specific(具体的)Measurable(測定可能)Attractive(魅力的)Realistic(現実的)Time-bound(期限)の5つの要素のこと。一番大切なのはAttractive(魅力的)
の3点セットが必要になりますが、
「行動計画」は、「ゴール」と「行動」を結びつける重要な役割を果たします。
なぜ、「行動計画に従う」ことが重要なのか?
なぜ、「行動計画に従う」ことが重要なのか?というと、
- 「行動計画に従う」ことで、すぐに行動を起こせるから
- 今、この瞬間に、何を、どのレベルまで、どのぐらいの時間をかけて行えば良いか?が明確になることで、ゴールの達成に集中できるから
です。
そもそも、行動計画がないと、「とにかく最初の一歩を踏み出す」ことで、行動を起こせたとしても、すぐに
「っで、一体、何をすれば良いんだっけ、、、?」
となり、次の行動が続かなくなってしまいます。(せっかく、行動できたことが、ムダになってしまいます。)
しっかりと、行動計画を立て、「行動計画に従う」ことで、朝目覚めた瞬間から、すぐに行動を起こすことが重要です。
また、行動計画を立てることで、
今、この瞬間に、何を、どのレベルまで、どのぐらいの時間をかけて行えば良いか?
が明確になりますので、ゴールの達成に向けた行動に集中することができるようになります。
行動計画がなく、何を、どのレベルまで、どのぐらいの時間をかけて行えば良いか?が明確でない場合、
「あれ?今は、何を、どのレベルまで、いつまでにやれば良いんだっけ、、、?」
となり、集中力が途絶えてしまいます。
「行動計画に従う」を実践するには、どうすれば良いのか?
では、「行動計画に従う」を実践するには、どうすれば良いのか?というと、下記のステップを踏み「行動計画に従う」と良いです。
- 中長期的なゴールを、完全に明確にする
- ゴールと現状のギャップ=課題(解決すべき問題)を明らかにする
- 課題の解決策を考え、優先順位と期限を設定する
- 具体的な行動計画を立てる
- 前日の夜までに、次の日の行動計画を修正し、朝目覚めた瞬間から「行動計画に従う」
私は、以前、情報処理技術者試験(「情報処理の促進に関する法律」に基づき経済産業省が、情報処理技術者としての「知識・技能」が一定以上の水準であることを認定している国家試験)の1つである
「ネットワークスペシャリスト」という資格を取得しているので、その資格試験に合格するための行動計画を具体例として紹介します。
中長期的なゴールを、完全に明確にする
「行動計画に従う」を実践するためには、まず、中長期的なゴールを完全に明確にする必要があります。
完全に明確にするとは、「2-1.自分の人生を生きるには、何よりもまず人生のゴールを明確にすること」の記事でも書いているのですが、
ゴールを下記の5つの要素を満たす「SMARTなゴール」にすることです。
- Specific(具体的):曖昧さがなく、内容が完全に明確で、誰が読んでも分かること
- Measurable(測定可能):達成できたかどうか、確認できること
- Attractive(魅力的):達成したときも、達成させようとするときも、ワクワクすること
- Realistic(現実的):現実的に考えて、達成可能なこと
- Time-bound(期限):いつまでに達成すれば良いのか? 期限が明確であること
繰り返しになりますが、一番大切なのは、Attractive(魅力的)であることです。
中長期的なゴールを達成するには、長くて険しい道のりを歩んでいくことになりますが、情熱と粘り強さを発揮し、行動を継続するには、
寝ても覚めてもワクワクするほどAttractive(魅力的)なものである必要があります。
具体例として、「ネットワークスペシャリスト」の資格を取得することに対しては、
今から6ヶ月後に「ネットワークスペシャリスト」の資格を取得すること、すなわち、下記4つの試験で合格点(100点満点中60点以上)を獲得すること
- 午前Ⅰ:試験時間 50分、多肢選択式(四肢択一)、30問中18問以上で合格
- 午前Ⅱ:試験時間 40分、多肢選択式(四肢択一)、25問中15問以上で合格
- 午後Ⅰ:試験時間 90分、記述式、出題される3問から2問を選択し60点以上で合格
- 午後Ⅱ:試験時間 120分、記述式、出題される2問から1問を選択し60点以上で合格
となります。
当時は、職場から「合格したら毎月3万円の資格給」をもらえる制度があったので、かなりワクワクする魅力的なゴールでした。
また、「ネットワークスペシャリスト」の資格を取得する前から、情報処理技術者試験を受験し、「基本情報技術者試験」「応用情報技術者試験」と順番にクリアしていっていたので、現実的でもありました。
(はじめから、難しい資格の取得を目指した訳ではありません)
上記のゴールは、具体的で、測定可能で、魅力的で、現実的で、期限も明確な「SMARTなゴール」になっています。
ゴールと現状のギャップ=課題(解決すべき問題)を明らかにする
ゴールが完全に明確になったら、ゴールと現状のギャップ=課題(解決すべき問題)を明らかにすること、すなわち、
ゴールを達成するために、現状では何が足りていないのか?を洗い出すことが必要です。
具体例として、「ネットワークスペシャリスト」の資格を取得することに対しては、
- 午前Ⅰ:過去問に対する実践不足
- 午前Ⅱ:ネットワークスペシャリストに求められる専門知識と過去問に対する実践不足
- 午後Ⅰ:ネットワークスペシャリストに求められる専門知識と過去問に対する実践不足
- 午後Ⅱ:ネットワークスペシャリストに求められる専門知識と過去問に対する実践不足
が課題でした。
私は、以前、システムエンジニアであり、難易度の低い情報処理技術者試験から順番に取得していたので、一般的な情報処理に関する知識を問われる「午前Ⅰ」は、過去問を解けば十分と判断しました。
しかし、ネットワークに関する専門知識を問われる「午前Ⅱ」「午後Ⅰ」「午後Ⅱ」では、専門知識の習得と過去問対策が必要でした。
課題の解決策を考え、優先順位と期限を設定する
課題が明らかになったら、どのように解決すれば良いか?という解決策を考え、
どのような順番で、いつまでにその解決策を実行するか?という優先順位と期限を設定します。
具体例として、「ネットワークスペシャリスト」の資格を取得することに対しては、
- 午前Ⅰ:過去問を10年分解くこと
- 午前Ⅱ、午後Ⅰ、午後Ⅱ:ネットワークスペシャリストの参考書(解説+問題集)を読破し、過去問を10年分解くこと
を解決策としました。
次に、解決策の優先順位としては、
・「ネットワークスペシャリストの参考書(解説+問題集)読破」→「過去問10年分を解く」
としました。
そして、いつまでに実行するかを決めるために、まず、過去問を解くには、どのぐらいの時間が必要か?を考えました。
1日2時間を資格取得のための時間に割り当てたとすると、
- 午前Ⅰ(50分)と午前Ⅱ(40分)は、1年分を1日で解き、解説も読める
- 午後Ⅰ(90分)は、実際の試験では、3問のうち2問を90分で解けば良いが、試験対策としては、3問をすべて解いて、解説を読むとして、1年分をやるには2日必要
- 午後Ⅱ(120分)は、実際の試験では、2問のうち1問を120分で解けば良いが、試験対策としては、2問をすべて解いて、解説を読むとして、1年分をやるには3日必要
と考え、すべて計画通りにいくと、「午前Ⅰ」「午前Ⅱ」「午後Ⅰ」「午後Ⅱ」の1年分すべてを行うのに6日で良いですが、すべて計画通りにいくとは、まずないので、1日分の余裕をみて
- 過去問を1年分やるには、1週間が必要
- 過去問を10年分やるには、10週間が必要
- 2回目、3回目と反復する時間を、更に、6週間設定
- 過去問を最低でも2回以上やるには、16週間必要
と考えました。
1ヶ月を4週間と考えると、6ヶ月では、24週間あり、過去問10年分をやるのに、16週間必要なので、ネットワークスペシャリストの参考書(解説+問題集)は、残りの8週間で行う必要があります。
(1ヶ月を4週間と考えているのは、時間的な余裕をみているからです)
よって、課題の解決策と、その優先順位と期限は、
- 初めの2ヶ月で、ネットワークスペシャリストの参考書(解説+問題集)を読破する
- 次の4ヶ月で、過去問を10年分解く
となります。
ここで、一つだけポイントをあげるとすると、計画は基本的に計画通りには進まないものなので、
・あらかじめ、計画に時間的な余裕を「少し」埋め込んでおく
と良いです。
「少し」とは、だいたい全体の1割(10%)ぐらいで、(1週間の1日、1ヶ月の2,3日程度)、「少し」にしておかないと、
「まだ、余裕あるし、全然大丈夫!」
となって、計画が全く意味のないものになってしまいます。
逆に、「少し」も余裕がないと、少しでも計画通りに進まなかったときに
「あぁ、もうゴール達成ムリや、、、」「あぁ、もうやる気でーへん」「やーめたっ」
となってしまうので、(冗談のように書いてますが、本当にそうなります、、、)
「少し」余裕を持たせるのがミソです。
具体的な行動計画を立てる
課題の解決策を考え、優先順位と期限を設定したら、いよいよ具体的な行動を計画を立てます。
具体例として、「ネットワークスペシャリスト」の資格を取得することに対しては、
- 初めの2ヶ月を、8週間と考え、2週間を総復習(反復期間)と考えると、ネットワークスペシャリストの参考書(解説+問題集)の1回目は、6週間で終える必要がある
- ネットワークスペシャリストの参考書(解説+問題集)は、約660ページあるので、6週間で終えるとすると、1週間に約110ページ読破する必要がある
- 1週間で1日分の時間的余裕をみると、6日で約110ページ読破するとし、1日約18ページ、1日2時間資格の勉強をするので、1時間に約9ページ読めば良い
となります。
なので、「ネットワークスペシャリスト」の資格を取得するために、まず、初めの6週間ですべき行動は、
・1時間に約9ページ、2時間で約18ページ読む
であり、そのことだけに、集中すれば良いことになります。
※少し補足ですが、「1時間で約9ページ」など、具体的な行動計画に落としたときに、「おっ、これならイケる」という感覚が大切です。
「こんなんムリ、、、」と思うような行動計画では、気持ちが萎えてしまいますので、その場合は、行動計画を見直す必要があります。
前日の夜までに、次の日の行動計画を修正し、朝目覚めた瞬間から「行動計画に従う」
具体的な行動計画を立て終わったら、あとは、「行動計画に従う」のみです。
しかし、行動計画は、なかなか計画通りに進まないものなので、(柔軟に対応する必要があるものなので、)
もし、修正が必要であれば、前日の夜までに、次の日の行動計画を修正するようにします。
具体例として、「ネットワークスペシャリスト」の資格を取得することに対しては、
- 次の日は、1時間しか勉強する時間ないから、余裕をみていた1日で挽回しよう!だから、明日は、1時間で約9ページやることだけに集中しよう!
- この章は、初めてて難しいから1時間で約4ページやることにしよう!けど、次の章は、この前仕事でやってほぼ理解できているから、1時間で約14ページしよう!
など、となります。
行動計画は、随時、微修正しながら進めていく必要がありますが、次の日、
朝目覚めた瞬間から、「行動計画に従う」
ことができるように、前日の夜までに、次の日の行動計画を修正しておくことが大切です。
まとめ
- 「行動計画に従う」ことで、朝目覚めた瞬間から、すぐに行動を起こせること
- 「行動計画に従う」ことで、今、この瞬間、ゴールの達成に集中できるようになること
中長期的なゴールを達成するには、まずは、行動計画を立て、そして、「行動計画に従う」ことが必要不可欠です。
「行動計画に従う」ことで、朝目覚めた瞬間から、すぐに行動を起こし、ゴールの達成に集中できるようになることで、あなたの人生がより良いものになることを、心から願っています!
- 4-25.ゴールの達成に集中する極意(23)犠牲にすることを決める
- 4-24.ゴールの達成に集中する極意(22)過去最高を更新し続ける
- 4-23.ゴールの達成に集中する極意(21)悔しさを忘れない
- 4-22.ゴールの達成に集中する極意(20)頭寒足熱(ずかんそくねつ)+おまけ
- 4-21.ゴールの達成に集中する極意(19)できることに専念する
- 4-20.ゴールの達成に集中する極意(18)ゆっくりよく噛んで食べる
- 4-19.ゴールの達成に集中する極意(17)自分を変えることに集中する
- 4-18.ゴールの達成に集中する極意(16)エントロピー増大の法則を理解する
- 4-17.ゴールの達成に集中する極意(15)足芯呼吸で気持ち良くなる
- 4-16.ゴールの達成に集中する極意(14)周辺視野を使って視る
- 4-15.ゴールの達成に集中する極意(13)全体像を見失わない
- 4-14.ゴールの達成に集中する極意(12)ちょっとを多くやる
- 4-13.ゴールの達成に集中する極意(11)無(ム)になって、行動し続ける
- 4-12.ゴールの達成に集中する極意(10)暗示を仕掛ける
- 4-11.ゴールの達成に集中する極意(9)行動計画に従う
- 4-10.ゴールの達成に集中する極意(8)とにかく最初の一歩を踏み出す
- 4-9.ゴールの達成に集中する極意(7)睡眠時間だけは削らない
- 4-8.ゴールの達成に集中する極意(6)超早起き
- 4-7.ゴールの達成に集中するのを妨げる、最大の敵は上司と会議
- 4-6.ゴールの達成に集中する極意(5)躊躇なく任せる
- 4-5.ゴールの達成に集中する極意(4)時間のためにお金を使う
- 4-4.ゴールの達成に集中する極意(3)大胆に無視する
- 4-3.ゴールの達成に集中する極意(2)爽やかに断る
- 4-2.ゴールの達成に集中する極意(1)緊急ではなく重要な課題に集中する
- 4-1.ゴールの達成に集中するには、時間・エネルギー・お金を死守すること
ゴールの達成に集中するには、まるで、超優秀な殺し屋のごとく「行動計画に従う」ことが大切です。せっかく「とにかく最初の一歩を踏み出す」ことで、行動を起こすことが出来たのに、行動計画が無ければ、ゴールの達成に集中できなくなってしまいます、、、