『5-15.短時間で成果を残す原則(14)仮説を立ててからやる』の記事では、
- どんなことに取り組む際にも、何も考えずに「とりあえず行動してみる」のではなく、仮説を立ててから「とりあえず行動してみる」ようにして欲しいこと
- 「仮説を立ててからやる」絶対量を増やすことで、より多くの仮説と検証を繰り返し、仮説の精度を向上させて、短時間で成果を残して欲しいこと
をお伝えしました。
今回も含めて複数の記事で、具体的に『短時間で成果を残す原則』について、詳しく解説しますので、あなたが日常生活で、仕事をするうえで、「使える!」と思ったものは、どんどん実践してみてください!
『短時間で成果を残す原則』の15個目は、
・「一次情報」だけを集める
です。
何か問題が起きているときは、必ず、その現場に足を運び、現場の状況を生で見て、現場の声を直接聞いて、誰のフィルターも通っていない「一次情報」だけを集めて全体像と真意を確認してから、「本当に解決すべき問題=課題は何か?」を検討することが大切です!
「一次情報」だけを集めるとは?
「一次情報」だけを集めるとは、
- 誰のフィルターも通っていない「一次情報」だけを集めること
です。
誰のフィルターも通っていない「一次情報」だけを集めること
日常生活でも、仕事をするうえでも、何か問題が起きているときは、必ず、
- 表面的な問題ではなく、その問題を引き起こしている根本原因は何か?
- その存在が、周りにも悪影響を及ぼすような、悪循環を起こしている問題は何か?
- 「これさえ解決すればうまくいく!」というような本当に解決すべき問題=課題は何か?
ということを検討し、対策を講じるために、
- 問題が起きている現場に足を運び、現場の状況を確認すること
- 様々な立場、役割の人に直接話を聞くこと。特に、周りからの信頼が厚い「キーパーソン」の話を詳細に聞くこと
- そして、誰のフィルターも通っていない「一次情報」だけを集めること
が大切です。
ポイントは、「誰のフィルターも通っていない」という点で、誰かのフィルターを通った瞬間に、それは「一次情報」ではなくなってしまいます、、、
短時間で成果を残すためには、誰のフィルターも通っていない「一次情報」に徹底的にこだわることが大切です! 「一次情報」だけを集めるには、現場へ行き、直接当事者の話を聞くことが鉄則です!
なぜ、「一次情報」だけを集めることが大切なのか?
なぜ、「一次情報」だけを集めることが大切なのか?というと、
- 「一次情報」でなくなると、真意が分からなくなるから
- 断片的な情報だけでは、全体像を理解できないから
です。
「一次情報」でなくなると、真意が分からなくなるから
情報は、誰かのフィルターを通った瞬間に、少なからず、通った人の主観や解釈が含まれてしまうものです。
誰かのフィルターを通り、通った人の主観や解釈が含まれると、現場で起こっていること、現場の人たちの真意を正確につかめない可能性があるので、何か問題が起きているときは、
必ず、現場に足を運び、直接現場を見て、聞いて、肌で感じて、理解することが大切です。
現場を見ることでしか、現場の人たちの話を聞くことでしか、肌で感じることでしか、分からないことは、むちゃくちゃ沢山あります!
「たぶん、●●が問題の原因とちゃうかな?」「報告を聞いている感じでは、過去に発生した問題とだいだい同じやな!」
という想像を働かせながら、現場に向かってみると、
「えっ、想像していたのと、全然ちゃうやん!」「●●は問題の原因と全然関係ないやん!!」
ということは、どれだけ経験を積んでも、どれだけ仮説の精度が向上しても起こります、、、
『5-15.短時間で成果を残す原則(14)仮説を立ててからやる』の記事にてお伝えした通り、仮説を立てることは非常に大切ですが、
・その仮説が正しいかどうか?
は、必ず、現場で確認する(検証する)必要があります。
誰かのフィルターが通った「一次情報ではない」情報だけで、自分の仮説だけで判断するのは危険です! 必ず、現場に行って、直接話を聞き、現場でしか感じることができないこと、現場でしか分からないことを確認することが大切です!
断片的な情報だけでは、全体像を理解できないから
また、「一次情報ではない」誰かからの報告をどれだけ集めたとしても、それは、その人の主観や解釈によって切り取られた断片的な情報であり、
断片的な情報をどれだけ集めたとしても、全体像を正しく理解することはできません。
断片的な情報から、全体像を想像することはできますが、
・その全体像が本当に正しいかどうか?
は、やはり、現場で確認する(検証する)必要があります。
そんなに、毎回、現場に行かないとアカンの、、、?
と思われたかもしれませんが、
現場でしか分からないこと、直接聞かなければ理解できないことが絶対にあるので、急がば回れの通り、現場に行き、直接聞いて、肌で感じて、全体像と真意を理解することが大切です!
何か問題が起きているときに、現場へ行くことを、直接話を聞くことを躊躇すればその分だけ問題解決が遅れてしまいます、、、 もちろん、現場で衝撃を受けることも、罵声を浴びることもありますが、問題の早期解決が一番の優先事項です!
どのように、「一次情報」だけを集めると良いのか?
どのように、「一次情報」だけを集めると良いのか?というと、
- まずは、問題が起きている現場にすぐに行く
- 相手に最大限の配慮をしたうえで、ヒアリングする
- 決して「否定」せず「肯定」「共感」「同情」を示す
- 相手に誠実な関心を寄せて、敬意を表する
- 全体像を抑えてから、詳細を聞く
- 曖昧な表現に対しては、可能な限り数字で答えてもらう
- 最後に必ず感謝する
と良いです。
まずは、問題が起きている現場にすぐに行く
何か問題が起きているときは、とにかく、その現場にすぐに行くことです。
フットワークは、軽ければ軽いほど良いですし、
現場に行くのは、早ければ早いほど良いです。
そして、現場に行き、見て、聞いて、肌で感じて、少しでも多くの、誰のフィルターも通っていない「一次情報」だけを集めることが大切です。
現場に行くのが遅くなればなるほど、問題に対する正しい理解も遅れて、本当に解決すべき問題=課題を特定できず、課題解決も遅れてしまいます、、、
現場へ行くのは「スピード命」です! 現場から離れている人ほど、現場へ行くのが億劫になってしまうものですが、現場から離れている人ほど、仮説の精度が落ちているものですので、何をためらうこともなく、現場に直行すべきです!
相手に最大限の配慮をしたうえで、ヒアリングする
問題が起きている現場に行った際は、極力、相手の邪魔にならないように見る、相手の負荷を気にしてヒアリングすることが大切です。
問題が起きているとは言え、現場には現場のルールがあり、相手には相手の都合(通常業務など)がありますので、
現場を見る、現場の人に話を聞く際は、相手に最大限の配慮を行う必要があります。
相手に対する配慮を欠いてしまうと、
- 現場を見せてもらえない、、、
- 現場の人に話を聞けない、、、
という事態にもなりかねません、、、
また、特に、じっくり話を聞きたい「キーパーソン」の人ほど、忙しく働いているものなので、細心の注意が必要です。
もちろん、何か犯罪や不正を犯したとか、火事が起きているとか、緊急事態は別です! 「売上が落ちている」「残業時間が増えている」というような、根本原因を突き止めて、対策を講じるべき問題をご想像ください!
決して「否定」せず「肯定」「共感」「同情」を示す
現場の人に話を聞いている際に、その場で「否定」することは、絶対にNGです。
「えっ?何でそんなことしてんの?」「絶対、そんなことしたらアカンやろ!」
と、もし、思ったとしても、絶対に口に出してはいけません。(心の声を漏らしてはいけません)
相手をその場で「否定」すると、真実を話してもらえなくなります、、、
相手に、気持ち良く真実を話してもらうには、話を聞きながら「肯定」「共感」「同情」を示すことが大切です。
「なるほど、なるほど。私があなたの立場でもそうしてます!」「それ、めっちゃ分かります!」「それは、大変ですね、、、」
など、隙あらば「肯定」「共感」「同情」を示すことで、相手の率直な意見を聞くことができます。
その場で「否定」して、その人の行動を是正しても、それは、根本原因を解決していることにはなりません、、、 その場では「否定」せず、「肯定」「共感」「同情」を示すことで真実を聞き、根本原因を突き詰めることが重要です!
相手に誠実な関心を寄せて、敬意を表する
更に、相手にもっともっと気持ち良く話をしてもらうには、相手に誠実な関心を寄せて、尊敬の念をもって質問することが大切です。
具体的には、
「えっ、何でそんなことが分かるんですか?」 「どうやったら、こんなことができるようになるんですか!?」 「これだけ複雑なことを、間違えなくできるのは、スゴイですね!!コツは何ですか!?」
などです。
今、現在では問題となっていることも、一昔前までは、それが一番正しいこと、一番成果を残せることであったということは、非常に多くあります。
一昔前までは、一番正しかった手法、一番成果を残せたやり方は、実は、気づきや学びを得られることがたくさんあるものですので、「今、現在問題である」ことを理由に、一方的に相手を悪者扱いしてはいけません!
全体像を抑えてから、詳細を聞く
現場で、相手にヒアリングをする際は、「全体像を抑えてから、詳細を聞く」ことが大切です。
話を聞いていて、
「ん?●●の部分が、むちゃくちゃ引っかかるぞ、、、」「その部分、すぐにでも詳細を聞きたいな、、、」
という部分が途中で出てきたとしても、全体像を聞き終えるまで、全体像を抑えるまでは、グッと我慢して、きっちり全体像を理解してから、
「さっきの部分、詳しく教えてください!」「●●の部分がとても気になりました!!」
というように、詳細を聞き出すことが重要です。
全体像を抑えるまでは、「詳細を聞くのをどれだけ我慢できるか?」が肝心です!私も、いつもヒアリングをしている途中で、気になることがたくさん出てくるので、その場で詳細を聞きたくて仕方なくなりますが、グッと耐えています(笑)
曖昧な表現に対しては、可能な限り数字で答えてもらう
現場で、相手にヒアリングをしていると、
「もう、しょっちゅう起こります、、、」「むちゃくちゃ残業してますよ!」「みんなそう思ってます!!」
など、曖昧な表現が出てくることがありますが、曖昧な表現に対しては、可能な限り数字や固有名詞で具体的に答えてもらうことが大切です。
- 「しょっちゅう」というのは、毎日ですか?週一回ですか?月一回ですか?それとも、もっと長い期間に一回ですか?
- 「むちゃくちゃ」というのは、毎月20時間ぐらいですか?40時間ぐらい?60時間?それ以上ですか!?
- 「みんな」とは、具体的に誰ですか?名前が言いずらい場合は、何人ぐらいですか?
というように、しっかりとツッコミを入れて(否定はNGです)、正確な数字は分からないとしても、可能な限り近い数字で答えてもらうことで、情報の質が向上します。
曖昧な表現をそのままにしておくと、後で振り返った際に、「分かったようで、全然分かっていない、、、」という状態に陥ってしまいます、、、(泣)曖昧な表現が出てきた際は、決して否定するのではなく、優しくツッコむことが大切です!
最後に必ず感謝する
最後に、現場を見せてもらった、現場の方に話を聞かせてもらった後は、必ず、心から感謝をすることが大切です。
忙しい中、相手にも都合がある中で、時間を作ってもらえたことは、無条件に感謝すべきことです。
そして、問題の根本原因を追究し、本当に解決すべき問題=課題を特定し、課題解決を行っていくためには、現場の協力が必要不可欠となります。
問題の解決には、何度も現場に足を運び、何度も現場でヒアリングする必要が出てきますので、毎回、必ず感謝の気持ちを示すことで、「一次情報」を集めるために、現場に行く際は、現場との信頼関係の構築を、裏の目的とすると良いです!
まとめ
- 何か問題が起きているときは、誰のフィルターも通っていない「一次情報」だけを集めるために、現場に行き、直接見て、聞いて、肌で感じて、理解すること
- 「一次情報」だけを集めるために現場に行った際は、誠実な関心を寄せ、敬意を表し、最後に必ず感謝することで、現場との信頼関係も構築すること
何か問題が起きているときは、現場に行き、誰のフィルターも通っていない「一次情報」だけを集めることで、問題の根本原因を突き止め、本当に解決すべき問題=課題を特定することが大切であり、
現場と協力しながら、スムーズに課題解決を行い、短時間で成果を残せるようになることで、あなたの人生がより良いものになることを、心から願っています!