『4-6.ゴールの達成に集中する極意(5)躊躇なく信頼して任せる』の記事にて、
- あなた自身のためにも、あなたの周りの人のためにも、一人で何でもやるのではなく、自分のやっていることを、他の人に躊躇なく信頼して任せて欲しいこと
- 「躊躇なく信頼して任せる」場合は、自分がもっている情報や経験・ノウハウをどんどん公開して欲しいこと、そして、任せた後は、相手に対して感謝の心をもって欲しいこと
をお伝えしました。
今回の記事では、職場で、あなたの貴重な時間とエネルギー(気力と体力)を奪われないために、
- 「上司」とどのように付き合えば良いのか?
- 「会議」をどのように行えば良いのか?
について詳しく解説します。
あれ? いつも「時間」「エネルギー(気力と体力)」「お金」の3点セットで考えてるのに、今回は「時間」と「エネルギー(気力と体力)」だけ!?
と思われたかもしれませんが、
「上司」や「会議」から、いきなり「お金」を奪われることは無いですので、今回は、「時間」と「エネルギー(気力と体力)」に絞っています。
もし、「上司」からいきなり「お金」を奪われた場合は、すぐに警察に連絡してください(笑)
(それは、「恐喝」か「窃盗」になるので、、、)
なんで、いきなり「上司」と「会議」がテーマなんやろ、、、?
とも思われたかもしれませんが、
それは、
・ゴールの達成に集中するのを妨げる、最大の敵は「上司」と「会議」
だからです。
職場で、あなたが、自分で設定したゴールの達成に集中しようとした際に、それを邪魔してくる最大の敵は「上司」と「会議」です。これは冗談ではなく、世界中のビジネスパーソンが困っている問題なので、「上司」とうまく付き合い、「会議」を上手に行うことが大切です!
目次
なぜ、「上司」と「会議」が最大の敵なのか?
なぜ、「上司」と「会議」が最大の敵なのか?というと、
ゴールの達成に集中するには、小手先のアイデアではなく、革新的なアイデアを考えたり、真の課題を突き詰めるために、一定の時間をかけて、じっくり取り組んで慎重に考え抜く必要がありますが、
じっくり慎重に考え抜いている最中に、「上司」と「会議」によって、
- 集中する(している)のを「いきなり中断させられる」から
です。
集中する(している)のを「いきなり中断させられる」から
まずは、企業に勤めている場合は、是非、一度は見て欲しい、TEDで公開されているプレゼンテーションの1つ(※TEDとは、「Ideas worth spreading」の理念のもと、価値のあるアイデアを世界中に普及させることを目的とした、アメリカの非営利団体により運営管理される組織のことです)
「Why work doesn’t happen at work」by Jason Fried (TEDxMidwest • October 2010)
をご紹介します。
和訳タイトルは、ズバリ「なぜ職場で仕事ができないのか」です。
※TEDの公式サイトで紹介されている本プレゼンテーションのページ(外部リンク)において、「日本語」を選択すると、全文の日本語訳をすぐにみることができます。
プレゼンテーションの中で、「職場は、働くのに最適な環境になっていない」という働き方に対する過激な持論をもつJason Fried氏は、
「仕事に集中したい時、あなたはどこに行きますか?」という問いに対して、経営者が期待する回答は、ほとんど得られない(すなわち、「職場」と即答されることは、ほとんどない、、、)。
仕事に集中したい時は、職場以外の場所に行く(場所を変える、もしくは、移動時間を利用する)か、職場であったとしても、早朝や深夜、週末など、時間を変える(周りに人がいない時間帯を選ぶ)。
職場の入り口がシュレッダーになっていて、通過すると、あなたの一日の時間がバラバラにされる。
創造的な仕事をするには、邪魔がない一定の時間が必要である。小手先のアイデアではなく、革新的なアイデアを考えたり、真の課題を突き詰めるには、一定の時間をかけて、じっくり取り組んで慎重に考え抜く必要がある。
職場以外の場所では起きない、早朝や深夜、週末などでは発生しない、職場内での妨害、それは「上司(マネージャー)」と「会議」である。
上司(マネージャー)とは、基本的に人の邪魔をすることが役目であり、仕事である。世界中で毎日上司による「どうだ?どれくらい進んだ?」などの見回りによる邪魔が発生している。
そして、ほとんどの会議は上司(マネージャー)により開かれ、どんな仕事をしていても中断させられる。更に、一つの会議から次の会議が発生し、どんどん会議が増殖される、、、
画期的な対処方法は、「サイレント・サーズデー」など、誰も何も話さない日を設けること、直接的な会話や会議をしたりする能動的なコミュニケーションではなく、メールやメッセンジャーなどのツールを使った受動的なコミュニケーションへ切り替えること、そして、定期的に予定されている会議(月曜日の朝が多い)をキャンセルすること(なくすこと)
「Why work doesn’t happen at work」by Jason Fried (TEDxMidwest • October 2010)
と伝えています。
私はこのプレゼンテーションを見ながら、何度も何度も「その通り!!」と叫んでしまいました(笑)
あなたはいかがでしょうか? 当てはまることがありませんか??
確かに、心当たりがありまくるな、、、
と思われたかもしれませんが、
プレゼンテーションを見ていても、聴衆から笑いが起こっていますので、あなたや私に限らず、世界中のビジネスパーソンの誰もが、「上司」や「会議」が存在しない場所や時間の方が仕事がしやすいと思っていることが分かります。
Jason Fried氏は、誰もが思っていても言えないことを、的確に、ハッキリと伝えていますね(笑)
「職場の入り口がシュレッダーになっていて、通過すると、あなたの一日の時間がバラバラにされる」という部分は、「なんてうまい表現なんだろう」と感嘆しました! 実際に、職場の入り口を通過することで、企業に勤める多くの人が、一日の時間を容赦なくバラバラにされますよね(泣)
Jason Fried氏がプレゼンテーションの中で伝えている通り、
創造的な仕事をするには、邪魔がない一定の時間が必要であり、小手先のアイデアではなく、革新的なアイデアを考えたり、真の課題を突き詰めるには、一定の時間をかけて、じっくり取り組んで慎重に考え抜く必要があるにも関わらず、
・職場では、「上司」と(上司による)「会議」によって、集中する(している)のを「いきなり中断させられる」
ことが発生しています。
しかも、一度ではなく、何度も何度も繰り返しです、、、
創造的な仕事をして、自分で設定したゴールの達成に集中するには、
- (集中を妨げられないように)いかに「上司」とうまく付き合うか?
- (集中するのを邪魔されないように)いかに「会議」をうまく行うか?
が非常に重要となります。
「上司」とどのように付き合えば良いのか?
では、「上司」とどのように付き合えば良いのか?というと、
- コミュニケーションを「直接的」から「受動的」に切り替える
と良いです。
コミュニケーションを「直接的」から「受動的」に切り替える
現在、コロナ禍で、非常に大変な時期ではありますが、多くの企業でテレワークの導入が加速しています。
私も実際にテレワークをしていますが、
・「創造的な仕事をするための時間」が大幅に増えた!
と実感しています。
私にとっての「創造的な仕事」とは、
- お客様に対して「提案書」や「仕様書」を作成すること
- 現在抱えている「問題の整理」や解決すべき「課題の特定」、「解決策の検討」を行うこと
- 今後の取り組みに対する「企画」や実行スケジュールの「計画」を立てること
- お客様に提供できる価値を高めるための「情報収集」や「自己研鑽」を行うこと
などですが、一定の時間をかけて、じっくり慎重に考え抜くことが、非常にやり易くなりました。
今後は、テレワークが一層定着し、新型コロナウイルスの感染拡大が一旦収束したとしても、職場以外で働くことが当たり前になってくるので、これを良い機会と捉えて、誰もが「創造的な仕事をするための時間」をどんどん増やして欲しいです!
職場以外で働くことが当たり前になると、上司との付き合い方も当然変わってきます。
Jason Fried氏は、プレゼンテーションの中で、
会話や会議などの直接的なコミュニケーションから、メールやメッセンジャーなどのツールを使った受動的なコミュニケーションへ切り替えることを提案していますが、これは、必然的にそうなります。
ここで、絶対にして欲しくないことは、せっかく手に入れた「創造的な仕事をするための時間」をメールやメッセンジャーなどのツールを使うことに没頭して、ムダにしてしまうことです。
直接的なコミュニケーションが、受動的なコミュニケーションに変わる最大の利点は、
- ツールを利用するタイミングを、自分で選択できること
- 自分の「時間」と「エネルギー(気力と体力)」の使い方を自分で決められること
なので、
「創造的な仕事をするための時間」を確保(死守)して、一定の時間をかけて、じっくり慎重に考え抜く創造的な仕事を終えてから、区切りが良いタイミングで、メールやメッセンジャーなどのツールを利用してください!
もちろん、「上司」に対する報告なども必要ですが、お客様に対して価値を提供するための、戦略的に売上や利益を伸ばしていくための、あなた自身のスキルを高めていくための「創造的な仕事をするための時間」は死守したうえで、「上司」に対する報告なども行うことが大切です!
「会議」をどのように行えば良いのか?
「会議」をどのように行えば良いのか?というと、
- 「そもそも不要な会議」をなくす
- 「なくすことが難しい会議」は、目的と論点を整理したうえで行う
と良いです。
今後、職場以外で働くことが当たり前になると、対面で行う「会議」はどんどん減少していきます。それにともなって「会議」の行い方も変わってきますので、今は「会議」の行い方を見直す絶好のチャンスとなります!
「そもそも不要な会議」をなくす
まずは、Jason Fried氏も提案している通り、「そもそも不要な会議」をなくすことが重要です。
「そもそも不要な会議」とは、「情報共有」や「教育」を目的とした「会議」のことです。
「情報共有」に関しては、わざわざ「会議」で行わなくても、メールや社内のポータルサイト(自社内で利用するWebサイトのこと)などを活用すれば目的を達成することができます。
いやいやいや、メールや社内のポータルサイトでは、ちゃんと確認したか(理解したか)どうか分からへんやん!?
と思われたかもしれませんが、
それは、「会議」でも同じで、「会議」をしていても、目を開けたまま寝ている人もいるので、伝えたい内容が、きちんと相手に理解されているかまでは分かりません。
真剣に聞いているようでも、右耳から左耳へ垂れ流しているだけの可能性もあります(笑)
ちゃんと確認したか(理解したか)を確かめるには、いずれにせよ、確認テストや理解した内容を書かせる(喋らせる)など、別の方法が必要です。
「教育」に関しては、e-Learningなどのインターネットを前提とした学習環境を用意すれば、「会議」として行う必要はなくなります。
(実際に、手を動かす必要がある、機械を触る必要がある「実技研修」などは、どうしても現地での開催が必要ですが、それは、そもそも「会議」とは異なります)
一番簡単でオススメなのは、解説動画を撮影し、インターネット上に保存して、それぞれが好きな時間に好きな場所で動画を視聴することです。
『1-4.思考を変え人生を変える方法(4)どうすれば思考をインストールできるのか?』の記事でも書いているのですが、
「会議」などで、一回だけ通常の速度で聴くよりも、録画された動画を、2倍速などの超高速で、二度、三度と繰り返し反復して視聴した方が、記憶には確実に残ります。
「情報共有」に関しても、「教育」に関しても、対面の「会議」で行われるよりも、非対面でITツールを有効活用して実施した方が、効率も良く、かつ、超高速で反復できるので記憶にも確実に残り、効果的です!
「なくすことが難しい会議」は、目的と論点を整理したうえで行う
次に、
「なくすことが難しい会議」とは、「意思決定」や「議論」を目的とした会議のこと
ですが、非対面で行う場合は、より一層の工夫が必要になります。
絶対にしてはいけないことは、「とりあえず開催する」ことです。
とりあえず集まって、その場で話す内容を決めて、その場で考えて、その場で意思決定や議論を行うことは、根絶すべきものです。
非対面でこれをやってしまうと、本当に収集がつかなくなり、多くの人の貴重な「時間」と「エネルギー(気力と体力)」がムダになってしまいます、、、
とりあえず、話し合ってみないと分からないこともあるので、「とりあえず開催する」ことも、しばしばあるな、、、
と思われたかもしれませんが、
話し合ってみないと分からないこともあるのは、全くその通りなのですが、事前に、話し合う目的と論点を明確にしたうえで、「会議」を開催することが大切です!
その場で考えるだけでは、質の高い「意思決定」や「議論」はできないので、
- 何を達成するために「会議」を行うのか? という目的(とゴール)
- 何を決定したいのか? 何を議論したいのか? という論点
が事前に伝えられ、その目的と論点に対して、各自が考えを整理したうえで、「会議」を行うと良いです。
(アジェンダとタイムスケジュールなども事前に決まっているのが理想的です)
ぜひ、あなたも、今後職場以外で働くことが当たり前になる時代で、「創造的な仕事をするための時間」を「上司」や「会議」に奪われないように、コミュニケーションの方法や「会議」の行い方を意図的に工夫してみてください!
「創造的な仕事」は、「緊急ではなく重要な課題」かつ「将来的意義があること」になりますので、「創造的な仕事」に「時間」と「エネルギー(気力と体力)」を集中的に使うことが、あなたの中長期的なゴールへの到達の助けとなります!
まとめ
- 職場における最大の敵は、「上司」と「会議」であること
- 「上司」とは、「創造的な仕事をするための時間」を死守したうえで、受動的なコミュニケーションを行うこと
- 「会議」では、「そもそも不要な会議」をなくすこと
- 「なくすことが難しい会議」では、目的と論点を事前に伝え、各自が考えを整理したうえで、会議を開催して、有意義な「意思決定」や「議論」を行うこと
ぜひ、職場における最大の敵である「上司」とうまく付き合い、「会議」をうまく行うことで、あなたの「創造的な仕事をするための時間」を死守してください!
あなたが「創造的な仕事」=「緊急ではなく重要な課題」かつ「将来的意義があること」に「時間」と「エネルギー(気力と体力)」を集中的に使うことができるようになることで、あなたの人生がより良いものになることを、心から願っています!