『5-12.短時間で成果を残す原則(11)課題解決より「課題設定」にこだわる』の記事では、
- 「どの課題に取り組むのか?」によって、残せる成果が大きく変わってくるので、目の前の与えられた課題にすぐに取り組むのではなく、自分で課題を選び抜いて欲しいこと
- 達成したいゴールを完全に明確にし、自分にとっての課題以外を全部無視して、「良循環を起こせる」「センターピンとなる」課題に取り組んで欲しいこと
をお伝えしました。
今回も含めて複数の記事で、具体的に『短時間で成果を残す原則』について、詳しく解説しますので、あなたが日常生活で、仕事をするうえで、「使える!」と思ったものは、どんどん実践してみてください!
『短時間で成果を残す原則』の12個目は、
・「達成したいゴール」から逆算する
です。
中長期的なゴールを達成するには、ゴールを完全に明確にして、「達成したいゴール」から逆算された中間目標を設定し、中間目標を達成するための行動計画を立てることが大切です! そして、行動計画に従って着実に行動し、直近の中間目標から1つ1つクリアしていくと良いです!
「達成したいゴール」から逆算するとは?
「達成したいゴール」から逆算するとは、
- まずは、「達成したいゴール」を完全に明確にすること
- 「いつまでに、何をする必要があるのか?」(中間目標)を逆算すること
- 中間目標を達成するための行動計画を立て、着実に行動を続けること
です。
まずは、「達成したいゴール」を完全に明確にすること
もう、何度も繰り返しになってしまいますが、「達成したいゴール」から逆算するためにも、あなたの達成したいゴールを完全に明確にすることが必要です。
ゴールを完全に明確にするには、『2-1.自分の人生を生きるには、何よりもまず人生のゴールを完全に明確にすること』の記事にも書いているのですが、
ゴールを、下記の5つの要素を満たす「SMART(スマート)なゴール」にすることが大切です。
- Specific(具体的):曖昧さがなく、誰が読んでも分かること
- Measurable(測定可能):達成できたかどうか、確認できること
- Attractive(魅力的):考えただけで、ワクワクすること
- Realistic(現実的):現実的に考えて、達成可能なこと
- Time-bound(期限):期限が明確であること
どんなゴールを設定する際も、必ず
「ゴールは、超具体的になったか?」「曖昧さが残っていないか?」「SMART(スマート)なゴールになったか?」
を確認するようにしてください!
これも、何度も繰り返しになってしまいますが、「Attractive(魅力的)かどうか?」が一番重要なので、「このゴールは、絶対に達成したいと思えるほど魅力的か?」「寝ても覚めてもワクワクできるものか?」には、徹底的にこだわるようにしてください!
「いつまでに、何をする必要があるのか?」(中間目標)を逆算すること
ゴールを「SMART(スマート)なゴール」にすることで、完全に明確にできたら、次は、「いつまでに、何をする必要があるか?」という中間目標を逆算することが大切です。
中間目標は、ゴールが「SMART(スマート)なゴール」になって初めて(最終期限が決まり、内容が具体的になって初めて)設定することができます。
中間目標は、最終ゴールから逆算して設定すべきもので、ゴールが「SMART(スマート)なゴール」になり、具体的で現実的になるほど、中間目標も具体的で現実的になります。
中間目標を「達成したいゴール」から逆算するって、具体的にどういうこと!?
と思われたかもしれませんが、
「達成したいゴール(最終ゴール)」を完全に明確にした後、最終ゴールを達成するためには、「いつまでに、何をする必要があるか?」(中間目標)をゴールから考えることです。
ゴールから考えることで、その中間目標を1つ1つ達成することができれば、ゴールも達成できるということになります。
もし、「いつまでに、何をする必要があるか?」(中間目標)をゴールから考えずに、スタート地点から、「自分たちにできること」から考えてしまうと、どれだけ中間目標を達成しても、一向にゴールの達成に近づかない、、、という事態に陥ってしまいます!
中間目標を達成するための行動計画を立て、着実に行動を続けること
「いつまでに、何をする必要があるか?」という中間目標を設定できたら、あとは、中間目標を達成するための行動計画を立て、行動計画に従い、着実に行動を続けることが大切です。
最終ゴールから、いきなり行動を計画を立てるのは、ゴールと現状のギャップが大きく難易度が高い(何から手を付けるべきか迷う)ので、
- 直近の中間目標を達成するためにはどうすれば良いか?
- 直近の中間目標を達成するには、この1週間で何を達成すれば良いか?
- この1週間で達成したいことを実現するには、今、この瞬間、何をすべきか?
というように、直近の中間目標から行動計画を立て、更に、今、この瞬間にすべき行動まで落とし込むと良いです。
最終ゴールを完全に明確にし、最終ゴールから「いつまでに、何をする必要があるか?」という中間目標を設定し、直近の中間目標を達成するための行動計画を立て、
今、この瞬間にすべき行動を具体的にすることができれば、日々の行動のすべてが、最終ゴールの達成に直結するようになります。
基本的には、行動計画に従って、着実に行動を続けることが大切ですが、すべてが計画通りに進むことはまず無いので、行動の進捗によって、状況の変化に応じて、随時、行動計画を微調整する必要があります。
行動計画より、大きく進捗が進むこともあれば、思ったより行動できないこともあります。
めちゃくちゃ頑張っているのに、全然、計画通りに進まないこともあれば、何も深く考えなくても、笑ってしまうぐらいスイスイと計画が進むこともありますよね、、、。いつも不思議に思いますが、それが現実ですね(泣)
そういった良いとき、悪いときの好不調の波を微調整しながらも、最終ゴールから逆算した、「いつまでに、何をするのか?」という中間目標を意識し、着実に行動を続けることで、一つずつ、中間目標をクリアすること、そして、最終ゴールの達成を目指すことが大切です。
なぜ、「達成したいゴール」から逆算することが大切なのか?
なぜ、「達成したいゴール」から逆算することが大切なのか?というと、
- 日々の行動が、ゴールの達成に直結するから
- ゴールの達成と関係が薄いことに取り組まなくて済むから
です。
日々の行動が、ゴールの達成に直結するから
「達成したいゴール」から逆算することで、最終ゴールと、「いつまでに、何をする必要があるか?」という中間目標と、中間目標を達成するための行動計画、そして、
行動計画に従って行う具体的な行動がすべてつながり、日々の行動が、ゴールの達成に直結するようになります。
- 「最終ゴール」と「中間目標」
- 「中間目標」と「行動計画」
- 「行動計画」と「日々の行動」
のすべてを意味のある繋がりにすることで、ゴールを達成するための最短距離を進むことができます。
「中間目標」を設定するときは、「最終ゴール」から考え、「行動計画」を立てるときは、直近の「中間目標」を達成できるように計画して、「日々の行動」を行うときは、「行動計画」に従うことで、すべてが意味のある繋がりになります!
ゴールの達成と関係が薄いことに取り組まなくて済むから
逆に、「達成したいゴール」から逆算しない場合は、ゴールの達成に直結しない、ゴールの達成と関係が薄いことに取り組んでしまうことになり、
ゴールの達成から遠のいてしまう、もしくは、ゴールを達成できなくなってしまいます。
良く見かけるのが、「ゴールを達成するためには、どうすれば良いか?」ということを、ゴールからではなく、スタート地点から、できることから考えてしまうことです。
スタート地点から、できることから考えてしまうと、ゴールの達成に直結しないような施策もたくさん出てきます、、、
例えば、営業部門にて「1年間の売上目標1億円を達成する」というゴールがあったときに、
「売上目標1億円を達成するために、どうすれば良いか?できることから考えてみよう!」
というように、スタート地点から、できることから考えてしまうと、
- 1億円という数字は、とても大きい数字で、いきなり1億円と考えると、何して良いか分からないので、まずは、お客様への訪問件数、名刺交換数を増やします!
- お客様先へ訪問し、名刺交換数を増やしながら、お客様の課題を丁寧に聞き、様々なお客様からヒアリングした課題を整理します!
- そして、課題を整理した後、どんな商品やサービスを販売できるか?を検討します!
- 既存の商品やサービスではお客様の課題を解決できない場合は、新しい協力会社を探し、お客様の課題を解決できるようにします!
- 1億円という数字を達成するには、少しでも多くの数字を積上げる必要があるので、少しでも多くの商品やサービスを紹介します!
- 売上目標1億円を達成するためには、営業活動に注力する時間を増やす必要があるので、現在の業務を棚卸して、営業活動以外の時間を削減します!
- 更に、営業活動の効率化も必要なので、営業活動の可視化ツールの導入を検討します!
- 大きな数字を達成するには、他部門との協力も必要不可欠なので、他部門との交流を活性化するために、週1回定例会を開催して、コミュニケーションを深めます!
などなど、確かに、どれも、売上目標1億円を達成するために必要なことや、できることであることは、間違いないかと思いますが、
- どの行動が、ゴールの達成に直結するのか?
- いつまでに、何をする必要があるか?(中間目標は何か?)
- 日々の行動を積み重ねることで、どこまでゴールの達成に近づいているのか?
ということは、全く分かりません、、、
スタート地点から、できることから考えてしまうと、ゴールの達成に直結しないような施策もたくさん出てくるので、行動計画を立てるのも難しくなります。
そうは言っても、「できることからやる」しかないやん、、、
と思われたかもしれませんが、
「できることからやる」というのは、決して間違いではなく、そこには前提条件があり、
・「達成したいゴール」から逆算したうえで、「できることからやる」
ことが大切です。
「達成したいゴール」から逆算することで、ゴールの達成と関係が薄いことに取り組まなくて済むようになりますので、ただ闇雲に、「できることからやる」のではなく、「達成したいゴール」から逆算したうえで、「できることからやる」ようにしてください!
どのように、「達成したいゴール」から逆算すると良いのか?
どのように、「達成したいゴール」から逆算すると良いのか?というと
- 「達成したいゴール」は、完全に明確か?
- いつまでに、何をする必要があるのか?
- 行動計画に従い、着実に行動を積み重ねているか?
を一つずつ確認しながら、進めて行くと良いです。
ここでは、先ほどの、営業部門にて「1年間の売上目標1億円を達成する」というゴールを例にして、詳しく解説します。
「達成したいゴール」は、完全に明確か?
まずは、営業部門にて「1年間の売上目標1億円を達成する」というゴールに対して、
- 「達成したいゴール」は完全に明確か?
- 「SMART(スマート)なゴール」になっているか?
を確認します。
「1年間の売上目標1億円を達成する」には、Specific(具体的)、Measurable(測定可能)、Time-bound(期限)の要素は入っています。(期限も明確で、定量的な金額目標があり、売上結果を集計することで、測定も可能です)
Realistic(現実的)かどうかって、どうやって判断すれば良いの!?
と思われたかもしれませんが、
Realistic(現実的)に関しては、「社内で、達成している人がいるかどうか?」を調べると分かります。
社内で達成している人が、1人もいないのであれば、少し現実的とは言えません、、、。
社内で達成している人が、複数人いるのであれば、達成するのが容易ではないとしても、現実的と言えます。(容易ではないので、挑戦する価値があります)
企業などに勤めていて、自分でゴールを設定できない場合に、もし、会社から「社内で達成している人が、1人もいない」ようなRealistic(現実的)ではないゴールを設定されたら、やる気も出なくなるので、率直に意見(文句)を言った方が良いです! 意見(文句)が通るかどうかは、分かりませんが、、、(泣)
また、「Attractive(魅力的)かどうか?」が、モチベーションを維持するうえで非常に大切です。
「1億円を売上計上する」というのは、商品やサービス内容にもよりますが、試行錯誤しなければ達成できないゴールであれば、挑戦しがいのある魅力的なゴールと言えます。
このように、SMART(スマート)の1つ1つの要素を確認することで、「1年間の売上目標1億円を達成する」というゴールが、「SMART(スマート)なゴール」になっているかを確認することが大切です。
ゴールを達成している人を見つけたら、「どうやって達成しているか?」も調べると良いです。ゴールをすでに達成している人の方法は、「自分がやるかどうか?」「自分に同じことができるかどうか?」は別にしても、分析・学習対象として、学べるものは学ぶことが大切です!
いつまでに、何をする必要があるのか?
「達成したいゴール」が完全に明確になった、すなわち、「SMART(スマート)なゴール」になったら、
次は、「いつまでに、何をする必要があるのか?」という中間目標と、中間目標を達成するための行動計画を立てて、その妥当性を確認します。
具体例として、「1年間の売上目標1億円を達成する」というゴールを達成するために、4月~翌3月末までの1年間と仮定して、ゴールから逆算した中間目標の設定と、中間目標を達成するための行動計画を立ててみます。
中間目標:12月末までに、約2千万円の商品(サービス)を約5件受注すること
中間目標:9月末までに、約15件の予算申請をお客様に行って頂くこと
中間目標:6~9月の期間で、(トライアル含む)デモを実施し、約15件の御見積を提示すること
中間目標:4~6月の3ヶ月間で、約60件の訪問を実施し、約20件のデモを確約すること
直近の行動計画:1週間で約5件の訪問と商品(サービス)説明を実施すること。
上記のように、「達成したいゴール」から逆算することで中間目標を設定し、直近の中間目標を達成するための行動を計画を立てたら、
- 中間目標と行動計画が具体的になったか?(いつまでに、何をすれば良いかが明確か?)
- 中間目標と行動計画は現実的か?(無謀な目標と計画になっていないか?)
という「具体性」と「現実性」の観点から、その妥当性を確認することが大切です。
直近の中間目標を達成するための行動計画を立てた際に、「よし!これならイケそう!」という感覚になることが大切です! 「これ、行動するのちょっとしんどいな、、、」と思ってしまうと、行動が継続できなくなり、中間目標も達成できなくなってしまいます、、、
行動計画に従い、着実に行動を積み重ねているか?
「達成したいゴール」から逆算することで、中間目標を設定し、中間目標を達成するための行動計画を立てたら、「行動計画に従い、着実に行動を積み重ねているか?」を日々確認します。
これまで説明してきた「1年間の売上目標1億円を達成する」というゴールを例にすると、
- まずは、1週間で約5件の訪問と商品(サービス)説明を実施すること
- 結果として、4~6月の3ヶ月間で、約20件の(トライアル含む)デモを確約すること
です。
当然、途中で行動計画の見直し、微修正が必要になりますが、
毎週、毎月、3ヶ月後、6ヶ月後、9ヶ月後という中間目標があると、修正がしやすくなります。
1週間で約5件の訪問と商品(サービス)説明を計画している中で、
今週は、社内研修があるから、全然訪問できへんな、、、
など、その週の訪問が難しい場合は、次の週に約10件の訪問と商品(サービス)説明を行うことで、リカバリーが可能です。
4月は、組織変更に伴う業務の引き継ぎや、社内イベントなどで、全然訪問できへんかったな、、、
など、4月で訪問ができなかった場合は、5月、6月で帳尻を合わすことができます。
4月の終了段階で、訪問件数は計画通りだけど、その結果として、デモの確約を取れる確率が低かったな、、、
など、行動はできていたが、中間目標をクリアできない可能性がある場合は、「訪問ではなく、セミナーや展示会に切り替える」というように、途中で手段を変えることもできます。
しっかりと、デモの確約までにお客様の課題とニーズを把握することで、デモ実施後はほとんどの確率で「御見積提示まで可能」と思ってたけど、デモ実施後にも、商談が中断されることが多かった!!
など、当初の想定通りにいかない場合は、
6月~9月であっても、追加でデモを確約するための活動を実施することで、御見積提示件数を確保できます。
このように、ゴールから逆算された中間目標を立てておくことで、行動計画通りにものごとが進まなかった場合でも、
- どうすれば、中間目標を達成することができるか?
- どのように行動計画を微修正して、リカバリーすれば良いか?
をその場その場で考え、臨機応変に、「行動計画」と「日々の行動」を修正することができるようになります。
「なかなか計画通りにならない、、、」ことは当たり前として、直近の中間目標を1つ1つクリアできるように、臨機応変に「行動計画」と「日々の行動」を修正し、試行錯誤しながら、中間目標を、そして、最終ゴールを達成することが大切です!
まとめ
- 「達成したいゴール」から逆算することで、日々の行動が、ゴールの達成に直結すること
- 「ゴール」と、ゴールから逆算された「中間目標」、中間目標を達成するための「行動計画」、行動計画に従って行う「具体的な行動」をすべて意味のある繋がりにすること
「達成したいゴール」から逆算することで、「ゴール」「中間目標」「行動計画」「具体的な行動」のすべてが意味のある繋がりになり、
日々の行動がゴールの達成に直結するようになり、短時間で成果を残せるようになることで、あなたの人生がより良いものになることを、心から願っています!