『5-18.短時間で成果を残す原則(17)強烈に与える!!』の記事では、
- 相手やお客様のために、自分が与えられるものは、一切、出し惜しみせずに何でも与えて、相手やお客様を最高に満足させ続けて欲しいこと
- 「強烈に与える!!」には、相手やお客様のして欲しいことを、先回りしてやって欲しいこと。また、相手やお客様がやりたがらないことも、率先してやって欲しいこと
をお伝えしました。
今回も含めて複数の記事で、具体的に『短時間で成果を残す原則』について、詳しく解説しますので、あなたが日常生活で、仕事をするうえで、「使える!」と思ったものは、どんどん実践してみてください!
『短時間で成果を残す原則』の18個目は、
・ものごとを「構造化」する
です。
『ものごとを「構造化」する』と聞くと、少し難しく感じるかもしれませんが、「構造化」とは、「全体が何で成り立っているか明らかにすること」であり、一度、「構造化」してしまえば、ものごとを素早く理解することができ、関係者間の認識のズレも解消できます!
目次
ものごとを「構造化」するとは?
ものごとを「構造化」するとは、
- 全体像と、その構成要素を明らかにすること
- 更に、構成要素間の関係も明らかにすること
です。
全体像と、その構成要素を明らかにすること
「構造化」とは、「全体が何で成り立っているかを明らかにすること」なので、
ものごとを「構造化」するには、まず、全体像とその構成要素を明らかにする必要があります。
例えば、簡易な「飲食店のWebサイト」について考えてみると、
- 「コンセプト」:「ロゴ」「キャッチコピー」などのお店のコンセプト
- 「お知らせ」:お店からの「臨時休業」「キャンペーン」などのお知らせ
- 「店舗情報」:基本的な「営業時間」「所在地」などの店舗情報
- 「メニュー」:「ランチ」「ディナー」などのお店で提供しているメニュー
- 「ギャラリー」:「お店の外観」「料理の写真」などのギャラリー
- 「お問い合わせ」:「電話番号」「入力フォーム」などのお問い合わせ方法
- 「その他」:「サイトマップ」「プライバシーポリシー」などその他必要な情報
となります。
「構造化」というと、少し難しく感じるかもしれませんが、
「全体が何で成り立っているのか?」「構成要素は何なのか?」
ということを、一つ一つ分解して考えていくことで、ものごとを「構造化」することができます。
「構造化」という言葉に対して、「面倒くさそう、、、」と思わないで、まずは、ものごとを「構造化」するクセをつけることが大切です! 一度、ものごとを「構造化」するクセがつけば、「構造化」の便利さにトリコになります(笑)
構成要素間の関係も明らかにすること
次に、ものごとを「構造化」するには、全体像とその構成要素を明らかにした後、構成要素間の関係も明らかにする必要があります。
具体的には、各構成要素に対して、
- 各構成要素は、独立しているのか? それとも、関連しているのか?
- 各構成要素には、優先順位があるのか? どのような順番でも良いのか?
- 各構成要素の特徴は? 共通点や類似点はあるのか?
などを考えていきます。
例えば、簡易な「飲食店のWebサイト」について考えてみると、
- 「店舗情報」を調べた後、すぐに「お問い合わせ」ページへ移動できた方が良い
- 「メニュー」を調べた後、すぐに「ギャラリー」ページへ移動できた方が良い
- 掲載の順番は、「コンセプト」「お知らせ」「メニュー」「ギャラリー」「店舗情報」「お問い合わせ」「その他」とした方が良い
- 「お知らせ」「ギャラリー」は、頻繁に更新することが想定される
- 「お問い合わせ」ページだけは、閲覧者から情報を入力される(他は閲覧のみ)
となります。
全体像とその構成要素を明らかにした後、構成要素間の関係も明らかにすれば、「構造化」は完了です。
構成要素間の関係を考えるには、各構成要素の「特徴」や「共通点」、「類似点」も同時に考える必要があります。「特徴」や「共通点」、「類似点」を明らかにすることで、「構成要素間にどのような関係があるのか?」が見えてきます!
なぜ、ものごとを「構造化」することが大切なのか?
なぜ、ものごとを「構造化」することが大切なのか?というと、
- 全体像とその構成要素、構成要素間の関係を素早く理解できるから
- 抜け漏れをチェックできるから
- 関係者間の認識のズレがなくなるから
です。
全体像とその構成要素、構成要素間の関係を素早く理解できるから
ものごとを「構造化」することで、全体像とその構成要素、および、構成要素間の関係を素早く理解することができます。
理想は、1枚の紙(1ページ)で示されること
で、その紙さえ、そのページさえ見れば、
「これ見たら、すべてが分かるわ!」「全体もその構成要素も丸わかりやな!!」
というように、すべてが分かる状態に出来れば最高です。
ものごとを「構造化」することができれば、その紙、そのページが、すべての議論や確認の中心になります。
ものごとが「構造化」された紙やページを見ることで、全体像とその構成要素、および、構成要素間の関係が理解され、その共通認識のもと、
- 更に、詳細内容を詰めていく
- 実際に、作業が行われていく
ことになるので、ものごとを「構造化」することは、複数人で何かに取り組むうえでの肝心要(かなめ)となります。
どんなプロジェクトでも、そのプロジェクト期間に何度も見直す資料がありますが、その何度も見直す超重要な資料が、全体像とその構成要素、構成要素間の関係を素早く理解できる、ものごとが「構造化」された1枚の紙(ページ)となります!
抜け漏れをチェックできるから
ものごとを「構造化」することで、全体像とその構成要素、および、構成要素間の関係が明らかになるので、
関係者全員で、抜け漏れをチェックすることが可能となります。
ものごとを「構造化」することができれば、それを一人で眺めておくのではなく、関係者全員に見せて、
- 構成要素に抜け漏れは無いか?
- 構成要素間の認識にズレはないか?
- 関連性や優先順位に違和感は無いか?
ということを、徹底的に議論や確認をすることが大切です。
関係者全員に見せたら、集中砲火されること間違い無しやん!?
と思われたかもしれませんが、様々な役割や立場、視点をもつ関係者全員から集中砲火されてこそ、
関係者間で議論や確認を繰り返してこそ、全体像、構成要素、構成要素間の関係は、よりシンプルで分かり易く、より明確に、洗練されていきます。
一人でものごとを「構造化」するよりも、複数人で知恵を出し合って、ものごとを「構造化」した方が、確実に、関係者全員が納得できるものになります! ぜひ、関係者間での議論を楽しみながら、ものごとを「構造化」してみてください!
関係者間の認識のズレがなくなるから
全体像、構成要素、構成要素間の関係を、関係者全員で徹底的に議論し、抜け漏れが無いことを確認した後は、それらを
- 関係者全員で共有し、共通認識とすること
- 修正や更新があれば、すぐに反映させ、再度全員に共有すること
で、関係者間の認識のズレをなくすことが可能です。
ものごとを「構造化」することで、全体像、構成要素、構成要素間の関係を素早く理解することができ、かつ、それを関係者全員で共有し、共通認識のもと作業を進めることで、短時間で成果を残せるようになります。
「これさえ見ればすべてが分かる!」というものごとが「構造化」された1枚の紙(ページ)は、複数人で共有し、常に最新の状態に保って、使い倒さなければ勿体ないので、関係者全員がすぐ手に入る(目に入る)場所に置いておくと良いです!
どのように、ものごとを「構造化」すると良いのか?
どのように、ものごとを「構造化」すると良いのか?というと、
- 必要な要素をすべて洗い出す
- 洗い出した要素を分類する
- 各要素間の関係を明らかにして、統合する
と良いです。
必要な要素をすべて洗い出す
ものごとを「構造化」するには、まず、全体像とその構成要素を明らかにする必要がありますが、より作業を細かく分解すると、「必要な要素をすべて洗い出す」必要があります。
『1-5.思考を変え人生を変える方法(5)どうすれば思考に磨きをかけられるのか?』の記事でも書いているのですが、
「必要な要素をすべて洗い出す」には、
・頭に思いつくことを、とにかく紙に書き出す
と良いです!
書き出したものをまとめたり(分類したり)、不要なものを削除するのは、後のステップでやるので、とにかく、「書いて、書いて、書きまくる!」ことが大切です。
いったい、どれぐらい書いたら良いの、、、?
と思われたかもしれませんが、
- 頭が空っぽになるまで!
- 「これ以上、書けない、、、」と思えるぐらいまで!
- 手が、プルプル震えてくるまで!
などを目安に、書き続けることで、必要な要素をすべて洗い出すことができます!
書き出す際は、書き出すことだけに専念して、体裁などは一切気にしないでください! 書き出している内容に、正解や不正解などありませんし、書き出している最中は、そんなことに気を取られずに、一心不乱に書き出すことが大切です!
洗い出した要素を分類する
「必要な要素をすべて洗い出す」ことができれば、次は、「洗い出した要素を分類する」必要があります。
「分類する」というのは、意味のあるまとまりに分けることで、
- どのように分けると、相手により伝わり易くなるか? より理解し易くなるか?
- どのような軸で分けると、スッキリするか?(時間軸?機能?属性?コスト?など)
- 不要なもの、重複したものはないか?(あれば、この段階で排除する)
などを考えて、複数人で意見交換しながら、一番腹落ちする分け方を模索することが重要です。
分類の仕方は、無数にあり、「これが正解」というものはないので、関係者全員で
「これ、キタ!」「この分け方、むっちゃ腹落ちする!」「もう、これ以上良い分け方ないやろ!!」
というように、「これが一番納得できる」と思えるまで、様々なアイデアを出すことが大切です。
「洗い出した要素を分類する」うえで、一番重要なことは「いかに、関係者間の納得感を高めることができるか?」であり、分類の綺麗さ(見た目の良さ)などは、まったく気にする必要がなく、「みんなが納得できればそれで良い」です!
各要素間の関係を明らかにして、統合する
「洗い出した要素を分類する」ことができれば、最後に、「各要素間の関係を明らかにして、統合する」必要があります。
具体的には、
・各要素間の関連性、優先順位、特徴と共通点や類似点を明らかにして、全体構成を最終決定する
ということです。
各要素が、すべて独立していて、お互いに影響を及ぼさないのであれば、話は早いのですが、通常は、各要素は関連性をもつので、複数の要素間での関係性を考慮する必要があります。
各要素を、どんな順番に並べても良いのであれば、話は楽なのですが、基本的に、
- どんなゴールを達成したいのか?
- 意義や目的は何なのか?
- 「本当に重要なこと」は何なのか?
ということを考え、各要素の優先順位を決めることが重要です。
各要素間の関連性や優先順位を決めるには、
「各要素がどんな特徴をもち、各要素間でどんな共通点や類似点をもっているのか?」
も明らかにする必要があり、
各要素間の関連性、優先順位、特徴や共通点・類似点を考慮したうえで、各要素を統合して(不整合が無いようにつじつまを合わせて、全体のバランスを調整して)、全体構成を最終決定することが大切です。
全体構成を最終決定して、ものごとを「構造化」した後に、関係者全員が「何をすれば良いかが分かる」状態にして、関係者全員が行動に移せるものにすることが大切であり、「結局、何すれば良いか分からん、、、」状態となり、行動に移せるものでなければ、ものごとを「構造化」する意味がありません!
まとめ
- ものごとを「構造化」することで、全体像、構成要素、構成要素間の関係を素早く理解できること
- 全体像、構成要素、構成要素間の関係を、関係者全員で共有し、共通認識のもと作業を進めることで、短時間で成果を残せるようになること
ものごとを「構造化」することで、全体像、構成要素、構成要素間の関係が素早く理解できるようになり、
関係者全員が共通認識のもと作業を進めることで、短時間で成果を残せるようになり、あなたの人生がより良いものになることを、心から願っています!