『5-1.短時間で成果を残すには、高生産性を追求すること』の記事では、
- 「短時間で成果を残す」ことは、ビジネスパーソンにとっての成長そのものであり、「短時間で成果を残す」ことで、人生そのものである「時間」を、有意義に使って欲しいこと
- 「高生産性を追求する」うえでは、「革新(Innovation)により、成果を大幅に大きくする」ことが一番大切であり、その実現のために、顧客を最高に満足させ続けて欲しいこと
をお伝えしました。
今回から複数の記事で、具体的に『短時間で成果を残す原則』について、詳しく解説しますので、あなたが日常生活で、仕事をするうえで、「使える!」と思ったものは、どんどん実践してみてください!
『短時間で成果を残す原則』の1つ目は、
・Less is More(レス イズ モア)
です。
「Less is More」とは「より少なくすることで、より多くのものが得られる」という意味で、一見矛盾しているように思われるかもしれませんが、取り組みを絞れば絞るほど、その取り組みに対する成果は大きくなります! 逆に、多くのことに取り組むと、一つ一つから得られる成果は小さくなります、、、
目次
「Less is More」とは?
「Less is More」とは
- より少なくすることで、より多くのものが得られる
ことです。
より少なくすることで、より多くのものが得られる
「Less is More」とは「より少なくすることで、より多くのものが得られる」という意味で、
あれ? 多くの成果を残すには、それに比例して多くの取り組みをしなければいけないのでは!?
と思われたかもしれませんが、
- 取り組みを絞れば絞るほど、その取り組みに対する成果は大きくなる
- お客様を絞れば絞るほど、そのお客様が得られる満足は多くなる
- 仕事を絞れば絞るほど、その仕事の質は高くなる
という意味であり、逆に
- 多くのことに取り組むと、一つ一つから得られる成果は小さくなる
- お客様の数を増やすほど、一人一人のお客様が得られる満足は少なくなる
- 仕事の数を増やすほど、一つ一つの仕事の質が低くなる
ということになります。
要するに、
・あなたの時間、エネルギー(気力と体力)、お金を集中投下する対象を絞れば絞るほど、集中投下した対象から得られる成果は大きくなる
ということです。
逆に、あなたの時間、エネルギー(気力と体力)、お金を集中投下する対象を広げてしまうと、その分だけ一つ一つの対象から得られる成果は小さくなります。
これまでの記事でずっと、『自分にとって「本当に大切な人」「本当に重要なこと」に時間、エネルギー(気力と体力)、お金を集中投下してください!』とお伝えしてきたのは、集中投下する対象を絞るほど、「本当に大切な人」が多くの満足を得られ、「本当に重要なこと」から得られる成果が大きくなるからです!
あなたの時間、エネルギー(気力と体力)、お金を(他のものに分散せずに)「人生のゴール」を達成するために集中投下できるほど、「人生のゴール」をより早く、より確実に達成できるようになります。
なぜ、「Less is More」が重要なのか?
なぜ、「Less is More」が重要なのか?というと、
- より少ない資源で、より多くの成果を残すことに価値があるから
です。
より少ない資源で、より多くの成果を残すことに価値があるから
「短時間で成果を残す」には、「より少なくすることで、より多くのものが得られる」という「Less is More」の原則を徹底する必要があります。
多くの成果を残すために、それに比例して多くの取り組みをすることは、
・生産性 = 得られた成果 ÷ 投入した資源 = アウトプット ÷ インプット
の公式から考えると、「アウトプットもインプットも増やすこと」になるので、それでは、「高生産性を追求する」ことにはなりません。
多くの成果を残すのに、多くの時間、エネルギー(気力と体力)、お金を使ってしまっては、あまり意味がありません。
(多くの資源を使って、多くの成果を得られるのは、当然のことなので、、、)
多くの成果を残すのに、より少ない時間、エネルギー(気力と体力)、お金で実現できてこそ、「高生産性を追求すること」であり、「達成すべき価値のあること」になります。
より少ない資源で、より多くの成果を残した方が良いのは分かるけど、そんなん本当にできるの、、、?
と思われたかもしれませんが、
もちろん、「より少ない資源で、より多くの成果を得る」ことは簡単ではありません。
しかし、簡単ではないからこそ、「より少ない資源で、より多くの成果を得る」ことに価値があります。
そして、多くの成果を残すのに、
- どうすれば、より少ない時間、エネルギー(気力と体力)、お金で実現できるのか?
- 従来のやり方、考え方を刷新することで、それが実現できないか?
- 何か見落としていること、気づけていないことがあるのでは? 良い方法があるのでは?
ということを常に考え、行動し、試行錯誤し続けることで、「革新(Innovation)により、成果を大幅に大きくする」こと、新しい「当たり前」を創り出すことが可能になります。
また、時間、エネルギー(気力と体力)、お金を集中投下すべき
- 「本当に大切な人は誰なのか?」
- 「本当に重要なことは何なのか?」
- 「より本質的なことは何なのか?」
という問いを常に投げかけ、より大切な人に対して、より重要で、より本質的な課題に対して、時間、エネルギー(気力と体力)、お金を集中投下することで、より少ない取り組みで、より多くの成果を残すことができるようになります。
「より少ない資源で、より多くの成果を得る」ことは、本当に簡単なことではありませんが、だからこそ追求する価値があり、本当に実現できた際は、世の中に(周りの人たちに)大きなインパクトを与えることができます!
どのように、「Less is More」を実践すれば良いのか?
どのように、「Less is More」を実践すれば良いのか?というと、
時間、エネルギー(気力と体力)、お金を
- 集中投下すべき対象を、考え抜き、選び抜く
ことが大切です。
集中投下すべき対象を、考え抜き、選び抜く
ここからは、どのように、「Less is More」を実践すれば良いのか?ということに対して、
- 機能や性能を、考え抜き、選び抜く
- お客様や仕事を、考え抜き、選び抜く
という、2つの事例を使って解説します。
機能や性能を、考え抜き、選び抜く
『5-1.短時間で成果を残すには、高生産性を追求すること』の記事にて、
・電気ポットの市場を、電気ケトルが一気に塗り替えた
という事例をご紹介しましたが、これは、まさに「Less is More」の原則に従って、機能や性能を、考え抜き、選び抜いた事例になります。
電気ケトルは、顧客のニーズを鋭くとらえ、機能や性能をより少なく、そして、価格は大幅に安くすることで、より多くの顧客を満足させることができ、より多くの売上と利益を得ています。
「より少なくすることで、より多くのものが得られる」という「Less is More」の原則に従って、
- お客様が本当に必要としている機能や品質(ニーズ)は何なのか?
- 逆に、お客様が不要と考えている(製品の価格が高くなる原因となっている)機能や品質は何なのか? それらを大胆に削れないのか?
ということを、考え抜き、選び抜いたからこそ、実現できた「革新(Innovation)」となります。
「電気ポットの市場を、電気ケトルが一気に塗り替えた」事例は、「Less is More」の原則がいかに重要かを物語っており、「少ないよりも、多い方が良いに決まっている!」という「Less is More」の原則に反する考え方をしていたら、この「革新(Innovation)」が起こることはありませんでした、、、
お客様や仕事を、考え抜き、選び抜く
同じ売上目標や利益目標を達成するのに、より少ないお客様(顧客数)で、より少ない仕事(受注数)で、より少ない時間、エネルギー(気力と体力)、お金で実現できた方が価値があります。
大きな売上目標や利益目標が与えられたときに、
あぁ、今期の売上目標(利益目標)ヤバいな、、、。たくさんのお客様に、たくさんの商品やサービス売らんとアカンな!? すぐにでも、コレも、アレも、ソレもやらなければ!!
と思ってしまうかもしれませんが、
ここでも、「Less is More」=「より少なくすることで、より多くのものが得られる」の原則が有効で、売上目標や利益目標を達成するのに、
・どのお客様に、どの仕事に、時間、エネルギー(気力と体力)、お金を集中投下すべきか?
を考え抜き、選び抜くことが大切です。
時間、エネルギー(気力と体力)、お金を集中投下すべきお客様や仕事を考え抜き、選び抜く際は、『1-5.思考を変え人生を変える方法(5)どうすれば思考に磨きをかけられるのか?』の記事でもご紹介した通り、
まずは、現状のお客様(顧客数)や仕事(受注数)を紙に書き出して、棚卸すると良いです。
思考は、「書き出す→まとめる→伝える」ことで洗練されるので、紙に書き出されたお客様(顧客数)や仕事(受注数)を見ながら、
・どのお客様、どの仕事に時間、エネルギー(気力と体力)、お金を集中投下すれば、売上目標や利益目標を達成できるのか?
ということを自分自身で考え抜き、選び抜き、更に、上司や同僚などと検討すると、集中投下すべきお客様や仕事が見えてきます。
絶対にして欲しくないのが、「Less is More」の原則に反して「どのお客様にも、どの仕事にも手を出してしまうこと」で、
時間、エネルギー(気力と体力)、お金が、様々なお客様に、様々な仕事に分散されると、その分だけ、必然的に、お客様の満足度と仕事(商品やサービスの提供)の質が低下してしまいます。
これは、どれだけ熟練のベテランであっても同じことが言えます。
理想は、一人のお客様だけに、一つの仕事だけをする(一つの商品やサービスだけを提供する)ことで、売上目標や利益目標を達成することです。
一人のお客様だけに、一つの仕事だけをすれば、お客様の満足度と仕事(商品やサービスの提供)の質を大幅に高めることが可能です。
いやいやいや、さすがに、一人のお客様に、一つの仕事だけして(一つの商品やサービスだけを提供して)、売上目標や利益目標は達成できへんやろ、、、
と思われたかもしれませんが、
もちろん、現実は、なかなか理想通りにはならないのですが、「いかに理想に近づけるか?」が重要となります。
実際に、私は、約1億円という売上目標を達成するために、お客様(顧客数)と仕事(受注数)を絞り込み、約三千万円1つ、約二千万円3つ、約千万円1つの商品やサービスを提供することに時間、エネルギー(気力と体力)、お金を集中投下することで、売上目標を達成しています。
これは、「Less is More」=「より少なくすることで、より多くのものが得られる」の原則に従い、
・いかにより少ないお客様(顧客数)、より少ない仕事(受注数)で、より多くの売上をあげられるか?
ということを考え、行動し、試行錯誤し続けた結果となります。
これが、「約百万円の商品やサービスを100個売ることで、売上目標を達成しよう!」と考えてしまっていたら、約1億円の売上目標を達成することはできませんでした、、、
約百万円の仕事をするのにも、お客様に対するご説明、ご提案、お見積の作成、契約書の締結、商品やサービスの提供、ご質問に対するお問合せ対応、ご使用後の状況フォローなどが必要ですので、それ相応の時間とエネルギー(気力と体力)が必要になるからです。
受注金額の大きさが、そのまま仕事をするのに必要な時間やエネルギー(気力と体力)の大きさと比例することは、経験上ありません。約百万円の仕事をするのに必要な時間とエネルギー(気力と体力)が、約三千万円の仕事をするのに必要な時間とエネルギー(気力と体力)の1/30で良かったことは、一度もありません、、、
また、より少ないお客様(顧客数)、より少ない仕事(受注数)を絞り込み、お客様の満足度と仕事(商品やサービスの提供)の質をより高めることができれば、
お客様からリピートオーダー(再指名)をもらえたり、お客様から別の新しいお客様をご紹介してもらうことができます。
通常、新しいお客様や新しい仕事を獲得するには、非常に多くの時間とエネルギー(気力と体力)が必要になります。
新しいお客様と新しい仕事を始めるには、信頼関係の構築が必要で、信頼関係を構築せずに、新しい取引を始めることはできないからです。
それが、一度仕事をした(商品やサービスを提供した)お客様からリピートオーダー(再指名)をもらえる場合は、新しく信頼関係を築く必要がないので、新しい仕事を得るための、時間とエネルギー(気力と体力)が大幅に少なくなります。
その分、また質の高い仕事(商品やサービスの提供)をすることに、時間とエネルギー(気力と体力)を集中投下することが可能です!
一度仕事をした(商品やサービスを提供した)お客様から別の新しいお客様をご紹介してもらえる場合も、推薦をもらった状態ですので、
ゼロからの信頼関係の構築と比較すると、信頼関係の構築が非常にスムーズになり、その分だけ、新しい仕事を得るための時間とエネルギー(気力と体力)も少なくなり、質の高い仕事(商品やサービスの提供)をすることに、時間とエネルギー(気力と体力)を集中投下することができます!
より少ないお客様(顧客数)、より少ない仕事(受注数)に絞り込んだら、良いことばっかりやん!?
と思われたかもしれませんが、
まさにその通りで、実際に私は、お客様(顧客数)と仕事(受注数)を絞り込み、お客様の満足度と仕事(商品やサービスの提供)の質を高めることで、リピートオーダー(再指名)をもらったり、別の新しいお客様をご紹介してもらうことで、
より少ない時間とエネルギー(気力と体力)で、売上目標や利益目標を達成しています。
ゼロからの信頼関係の構築が不要ですので、商談は非常にスムーズになりますが、逆に、ゼロからの信頼関係構築という機会が少なくなっているので、「提案力が落ちてきた、、、」という実感はあります(泣) あと、新しいお客様をご紹介してもらえる場合も、事前に知らされている訳ではないので、いきなり知らない番号から携帯電話に電話がきて、毎回ドキッとしています(笑)
「Less is More」= 「より少なくすることで、より多くのものが得られる」の原則は、非常に強力で、様々な場面で使えるものなので、ぜひ、あなたも、日々の生活を行ううえで、仕事をするうえで、実践してみてください!
まとめ
- 「より少ない資源で、より多くの成果を残すには、どうすれば良いか?」と常に考え、行動し、試行錯誤し続けることが、「革新(Innovation)により、成果を大幅に大きくする」ことにつながること
- より大切な人に対して、より重要で、より本質的な課題に対して、時間とエネルギー(気力と体力)、お金を集中投下することで、より少ない取り組みで、より多くの成果を残すことができるようになること
- お客様(顧客数)と仕事(受注数)を絞り込むことで、その分、お客様の満足度と仕事(商品やサービスの提供)の質を高めることができること
- お客様の満足度と仕事(商品やサービス提供)の質を高めることで、新しい仕事や別の新しいお客様を紹介してもらえるようになること
『短時間で成果を残す原則』の中でも、「Less is More」=「より少なくすることで、より多くのものが得られる」の原則は、基礎中の基礎とも言えるものなので、
日常生活においても、仕事をするうえでも、「より少ない資源で、より多くの成果を得るにはどうすれば良いか?」を常に考えて、行動して、試行錯誤してみください!
「Less is More」の原則により、短時間で成果を残すことができるようになることで、あなたの人生がより良いものになることを、心から願っています!